行き過ぎた喜びの表現が18歳の若者の命を奪った。6月、新たな仕事を得て恋人と同居を始めようとしていたオーストラリアの男性が新居で引っ越し祝いを行っていたが、後方倒立回転飛び(バック転)に失敗。脳に損傷を受け、6日後に搬送先の病院で死亡した。複数の同国メディアが報じた。
デイリー・テレグラフ紙などによると、亡くなったのはソニー・ブランデルさん。コンクリート工事作業の仕事を得たことからオーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州から北東部クイーンズランド州にあり同国最大の保養地・ゴールドコーストに転居したばかりで、引っ越し前から交際していた女性と同居を始める予定だったという。
ブランデルさんは6月24日、友人と引っ越し祝いを新居のアパートで開催。場が盛り上がり、ブランデルさんはラウンジでバック転を披露したが、着地に失敗し、頭部を強打。その日は就寝したが、翌朝トイレで嘔吐したまま倒れていたのを友人に発見された。
搬送先の病院でブランデル氏は手術を受けたが、個々の脳梗塞が小さいため、症状が出にくいとされる「多発性脳梗塞」が原因で30日に死亡したという。
バック転など体操技はスポーツ界を中心に喜びを表現するスタントとして有名だが、過去には致命的な結果を招いた例も多い。
2017年、ボディビル大会で南アフリカ人の出場者が大会入場中、バック転に失敗。14年にはインドのサッカー選手がゴール後に宙返りを行い負傷。ともに死亡した。安易な考えでパフォーマンスを行わず、何かあった場合にはすぐに病院に行くことが大切と言えそうだ。