韓国大統領選の予備選に名乗りを上げている保守系最大野党「国民の力」の羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)氏が、ドラム缶に入った自身の写真をSNSに投稿し、物議を醸しています。この写真は、進歩系最大野党「共に民主党」の有力候補である李在明(イ・ジェミョン)氏への揶揄だと解釈され、波紋が広がっています。
ドラム缶写真投稿の真意とは?
羅卿瑗氏は4月15日、自身のSNSにドラム缶に入った写真を投稿。「ドラム缶に入っても屈しない」というメッセージと共に公開されたこの写真は、若者コミュニティで李在明氏を指す隠語である「ドラム缶」を意識したものとみられています。
羅卿瑗氏がSNSに投稿した写真
16日にはSBSラジオ番組に出演し、この写真について言及。「映画『新しき世界』におけるドラム缶の象徴をご存じだろう。解釈は想像に任せる」と述べ、李在明氏にまつわる疑惑を暗に示唆しました。映画『新しき世界』では、警察のスパイが組織に裏切り者として殺害される際にドラム缶に入れられるシーンがあり、このイメージが李在明氏と結び付けられているようです。
李在明氏への「恐怖」を煽る?
羅卿瑗氏は、李在明氏に関連した過去の事件や、関係者の死亡事例に触れ、「国民の多くが李在明氏を恐ろしいと感じている」と主張。さらに、民主党が国会を掌握している状況で李在明氏が大統領になれば、「一党独裁を越えて一人独裁国家になるのでは」という懸念を示しました。
保守系コミュニティで広がる「ドラム缶」の隠喩
「ドラム缶」という表現は、保守系のオンラインコミュニティで李在明氏を指す隠喩として使われてきました。前述の映画『新しき世界』のシーンを想起させ、李在明氏と関連した人物の死亡事件を暗示する形で用いられてきたようです。政治アナリストのキム・ヨンチョル氏は、「このような表現は、選挙戦において相手候補へのネガティブキャンペーンとして利用される可能性があり、注意深く見守る必要がある」と指摘しています。
大統領選への影響は?
今回のドラム缶写真の投稿は、韓国大統領選の行方にどのような影響を与えるのでしょうか。有権者の反応は divided で、羅卿瑗氏の行動を支持する声がある一方で、批判的な意見も少なくありません。今後の選挙活動の動向に注目が集まります。