超加工食品、手軽で美味しい反面、健康への影響が懸念されています。今回は、24万人以上を対象とした大規模研究のメタ分析から、超加工食品の摂取と早死にリスクの関連性について改めて警鐘を鳴らす最新情報をお届けします。
超加工食品とは?その危険性
超加工食品とは、自然食品をほとんど、あるいは全く含まない食品のこと。化学的に加工された安価な原材料から作られ、合成添加物で味や食感を調整することで、食べやすく、ついつい手が伸びてしまう魅力があります。しかし、その裏には健康リスクが潜んでいるのです。
この研究では、30~69歳の成人において、超加工食品の摂取量が増えるごとに早死にリスクが上昇することが示されました。サンパウロ大学公衆衛生学部の名誉教授、カルロス・アウグスト・モンテイロ氏によると、超加工食品からの総カロリー摂取量が10%増加するごとに、早死にリスクは3%近く上昇するとのことです。
alt
過去の研究でも、超加工食品と心血管疾患や精神疾患リスクの増加との関連性が指摘されてきました。今回の研究は、改めてその危険性を浮き彫りにしたものと言えるでしょう。
世界における超加工食品の消費と対策
アメリカでは、供給される食品の約70%が超加工食品と推定されています。今回の研究では、超加工食品の消費量に応じて3段階に分類した8カ国を対象に、摂取量を減らすことでどれだけの死亡を防げるかを推計。消費量が少ない国では4%、多い国では約14%もの早死にを防げる可能性があることが示されました。
オズワルドクルス財団のエドゥアルド・アウグスト・フェルナンデス・ニルソン氏は、「超加工食品の摂取を減らすことで、多くの命を救える可能性がある」と述べています。
健康的な食生活を送るために
今回の研究は、相関関係を示したものであり、因果関係を証明したものではありません。しかし、超加工食品の過剰摂取が健康に悪影響を与える可能性があることは、多くの研究結果が示唆しています。
毎日の食生活を見直し、できるだけ自然食品中心のバランスの良い食事を心がけることが大切です。加工食品を選ぶ際には、原材料や添加物を確認し、賢く選択するようにしましょう。
専門家の意見
管理栄養士の佐藤恵氏(仮名)は、「忙しい現代社会では、手軽な超加工食品に頼りがちですが、長期的な健康を考えると、できるだけ自然な食材を使った料理を心がけることが重要です。野菜や果物、魚、肉などをバランスよく摂り、加工食品は控えめにしましょう」とアドバイスしています。
まとめ
超加工食品の摂取と早死にリスクの関連性について、最新の研究結果を踏まえて解説しました。手軽で美味しい超加工食品ですが、健康への影響を考慮し、摂取量をコントロールすることが大切です。毎日の食生活を見直し、健康的な食生活を送りましょう。