【ソウル=桜井紀雄】超党派の国会議員でつくる日韓議員連盟会長の菅義偉元首相ら議連幹部は30日、ソウルの韓国大統領府で李在明(イ・ジェミョン)大統領と面談し、首脳同士が相互往来する「シャトル外交」を促進し、李氏の早期の来日を歓迎したいとの石破茂首相のメッセージを伝えた。李氏が6月の就任後、外国の要人と公式に面談するのは初めて。
過去は日本に絡む強硬な発言が目立った李氏だが、大統領選の前後から日本との協力を重視する姿勢に転じ、今月初めの記者会見では早期訪日への意欲を語っていた。
李氏は面談で「韓日の国民同士の交流が増え、お互いに対する尊重や好感の度合いも非常に高まり、喜ばしく思う」と述べ、日韓関係について「互いに役立つ良い関係に、未来志向に発展するよう心から願う」と強調した。菅氏は、韓国側の韓日議連と協力して「日韓関係に対する理解が両国間で深まるよう努力したい」と応じた。
李氏は歴史問題などには触れず、日本側出席者は「日本との関係を重視していることをひしひしと感じた」と話した。