仁川地方検察庁は、近年、若者を中心に暴力団の勢力拡大が懸念されていることを明らかにしました。この記事では、仁川で暗躍する暴力団の実態、特にMZ世代の流入による影響について詳しく解説します。
仁川4大暴力団の摘発と犯罪の実態
仁川地検は、警察と協力し、過去3年間で仁川の4大暴力団(間石シック派、朱安シック派、コルマン派、富平シック派)の構成員97人を逮捕・起訴しました。彼らの犯罪は多岐にわたり、暴力行為はもちろん、詐欺、恐喝など、市民生活を脅かす深刻なものが多数含まれています。
野球バットで後輩を暴行
富平シック派の20代構成員Aは、2022年から2024年にかけて、後輩構成員2人を野球バットで暴行した容疑で逮捕されました。さらに、警察の捜査過程で、他の構成員を加害者として仕立て上げようとしたことも明らかになっています。
無差別暴行や恐喝
他の構成員も、繁華街で通行人を無差別に暴行したり、過剰な債務弁済を要求して市民を脅迫、暴行し、金品を奪ったりするなど、凶悪な犯罪を繰り返していました。
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巨額詐欺事件
また、ロト当選番号提供サイトを偽装し、約5,000人から約51億ウォンを騙し取った事件や、4億8,000万ウォン相当の中古車詐欺、10億ウォン台の仮想資産詐欺など、巨額の詐欺事件に関与した構成員も摘発されています。
MZ世代の流入と新たな脅威
仁川地域の暴力組織は、2011年の大規模な抗争事件以降、一時的に勢力が縮小していました。しかし近年、20~30代のMZ世代が大挙して流入し、勢力再拡大の動きを見せていると検察は指摘しています。
犯罪を軸とした繋がり
MZ世代の暴力団員は、従来の世代とは異なり、特定の派閥に固執せず、犯罪を軸に繋がりを持つ傾向があります。SNSを通じて犯罪情報を活発に共有し、組織化されている点も特徴です。
非対面犯罪の増加
ボイスフィッシングや仮想資産詐欺など、非対面型の犯罪が増加しており、一般市民も被害に遭うケースが増えています。これは、MZ世代のITリテラシーの高さを悪用した新たな脅威と言えるでしょう。
MZ世代の暴力団加入の実態
自己顕示の手段としての加入
検察によると、MZ世代の中には、自己顕示の手段として暴力団に加入する者もいるとのことです。SNSのプロフィール欄に所属組織名を記載したり、入れ墨を露出した写真や団体写真を共有したりするなど、暴力団への所属を誇示する傾向が見られます。
公共の場での威圧行為
また、公共の場で大声で話したり、暴力団特有の挨拶をしたりするなど、周囲を威圧する行為も確認されています。
後悔する若者も
一方で、若くして暴力団に加入した組織員の多くは、「映画と違う」と語り、後悔している様子を見せているといいます。
まとめと今後の対策
仁川地検は、若年層が安易に暴力団に加入しないよう、犯罪予防教育を強化していく方針です。特に、MZ世代への啓発活動に力を入れることで、暴力団の勢力拡大を阻止し、市民の安全を守ることが重要です。犯罪への加担は、人生を大きく狂わせる可能性があることを、若者たちに理解させる必要があります。