高円宮妃久子さま、春の園遊会で魅せた上品な着こなし:檜扇と鳳凰が彩る訪問着と破れ亀甲文様の帯

春の園遊会は、華やかな装いで集う皇族方のファッションにも注目が集まります。皇室の伝統と個性を織り交ぜた着こなしは、日本の美意識を体現するものとして、多くの人々を魅了しています。中でも、高円宮妃久子さまは、その洗練された着物姿で常に話題の中心となるお一人です。今回は、2025年春の園遊会で久子さまが披露された、気品あふれる和装について詳しく解説します。

久子さま、春の園遊会で白藍色の訪問着をまとう

高円宮妃久子さまは、2025年春の園遊会において、白藍色(しらあいいろ)の優美な訪問着をお召しになりました。この訪問着は、繊細な刺繍で檜扇(ひおうぎ)と鳳凰が描かれており、気品と華やかさを兼ね備えた素晴らしい一着です。檜扇は、古来より宮廷の女性が用いてきた扇であり、鳳凰は高貴さの象徴とされています。これらのモチーフが、久子さまの気品をさらに引き立てていました。

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社交性が高く、周囲を和やかな雰囲気で包み込む久子さま。そのお人柄が、着こなしにも表れているようでした。今回の園遊会では、招待客との交流を重視し、「おもてなし」の精神を体現するような、控えめながらも美しい装いを披露されました。

久子さまのお気に入り?破れ亀甲文様の帯に注目

久子さまの着こなしで特に注目すべきは、破れ亀甲文様の帯です。亀甲文様は長寿吉兆の象徴として古くから親しまれており、破れ目を入れることで軽やかさを加えています。京友禅の専門家である原巨樹氏も、この帯の洗練されたデザインを高く評価しています。

伝統的な文様をモダンな感性で取り入れる久子さまの着こなしは、まさに現代の皇族の着物姿のお手本と言えるでしょう。実は、久子さまの祖父は外交官であり宮内庁式部官も務めた、公式儀礼研究の草分け的存在。その影響もあるのでしょうか、久子さまは三笠宮家に伝わる着物や帯を大切にしながらも、現代的なアレンジを加え、常に新しい着こなしを楽しまれています。

この破れ亀甲文様の帯は、昨秋の園遊会や黒田清子さんの披露宴でも着用されていたとのこと。今回は、白藍色の訪問着に合わせて、オパールのような輝きを持つ帯留めをコーディネート。同じ帯でも、着物や小物との組み合わせを変えることで、全く異なる印象を与えています。

皇族の着こなしから学ぶ、日本の伝統美

高円宮妃久子さまの着こなしは、日本の伝統美と現代的な感性を融合させた、まさに「令和の皇室スタイル」と言えるでしょう。檜扇と鳳凰の刺繍が施された白藍色の訪問着、そして破れ亀甲文様の帯は、久子さまの気品と洗練されたセンスを象徴するものでした。皇族方の着物姿は、私たちに日本の伝統文化の奥深さを改めて感じさせてくれます。