17歳、進路に迷う君へ:医師・鎌田實氏が語る「回り道」の価値

人生の岐路に立つ17歳。進路に悩み、将来への不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。この記事では、20年以上高校で人生の歩き方について講演を続けてきた医師・鎌田實氏のメッセージをお届けします。大学進学だけが正解ではない、熱い思いを持って「回り道」を楽しむことの大切さを、鎌田氏自身の経験を交えながら紐解いていきます。

医学部か寿司職人か? 17歳の鎌田氏の選択

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鎌田氏は17歳の頃、父親と「大学受験に失敗したら寿司屋になる」という約束を交わしました。貧しい家庭環境で育ち、夏休みも旅行に行くことができなかった鎌田少年は、世界中を飛び回る大人になることを夢見ていました。医者になることは最終目標ではなく、あくまで夢を実現するための手段の一つだったのです。

医学部進学が叶わなかった場合、寿司職人として10年修業し、自分の店を持つことを心に決めていたといいます。世界中に寿司チェーン店を展開するという大きな夢を描いていた鎌田氏にとって、大学進学は必ずしも必須ではなかったのです。

大切なのは「どう生きたいか」を考えること

鎌田氏は、「大学に行くこと」自体が重要なのではなく、「どう生きたいのか」を真剣に考えることこそが大切だと説きます。多くの人は、東大や医学部といった目標達成に意識を集中させがちですが、入学後、本当にやりたいことを明確に持っている人は少ないのではないでしょうか。

10代という多感な時期に、自分の熱い思いを見つけることが重要です。大学進学はあくまで一つの選択肢であり、入学後、何を学び、どう活かしていくのかを深く考えるべきだと鎌田氏は強調します。

10代の「回り道」は人生の宝になる

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鎌田氏は、一度や二度の失敗は人生において大きな問題ではないと語ります。「回り道」には、それなりの意味があり、貴重な経験として人生を豊かにしてくれる可能性があるのです。たとえば、料理研究家のAさんは(架空の人物)、高校時代にアルバイトで寿司屋で働いていた経験が、現在の仕事に活かされていると語っています。「食材の扱い方やお客様とのコミュニケーションなど、寿司屋での経験は料理研究家としての基礎となっています」とAさんは述べています。(架空のインタビュー)

人生の目標を達成するために、必ずしも一直線に進む必要はありません。時には寄り道をすることで、新たな発見や学びがあり、最終的には目標達成への近道となることもあるのです。17歳の皆さん、焦らず、自分の心に素直に、人生の「回り道」を楽しんでみませんか?