大阪万博英国パビリオンのアフタヌーンティー騒動、改善策と英国文化への想い

大阪・関西万博の英国パビリオンで提供されているアフタヌーンティーが、当初紙コップでの提供だったことなどから、SNS上で物議を醸しました。5000円の価格設定にもかかわらず、紅茶がティーバッグ入りの紙コップで提供されたことに対し、英国式アフタヌーンティーへの期待を裏切られたという声が多数上がりました。

紙コップから陶器へ、迅速な対応で信頼回復を目指す英国

altaltチャールズ国王がアフタヌーンティーを楽しむ姿。英国にとってアフタヌーンティーは文化的に重要な位置づけ。 (写真:AFPBB News)

騒動を受け、駐日英国大使館は迅速な対応を見せました。2025年大阪・関西万博英国政府代表のキャロリン・デービッドソン氏は、X(旧Twitter)に動画声明を投稿し、日本語で謝罪と改善策を説明しました。

「ご期待に十分お答えできなかったというご指摘を受け、すでにサービスの一部を改善いたしました。アフタヌーンティーは英国文化を象徴する大切な伝統です」とデービッドソン氏は述べ、紅茶は現在、紙コップではなく陶器のカップで提供されていることを明らかにしました。

アフタヌーンティー:英国の伝統と格式、そしておもてなしの心

アフタヌーンティーは、19世紀に英国貴族の間で始まった習慣と言われています。紅茶と共に軽食やお菓子を楽しむ優雅なひとときは、社交の場としても重要な役割を果たしてきました。サンドイッチ、スコーン、ケーキなどが三段トレイに美しく盛り付けられ、紅茶の種類も豊富に用意されるのが一般的です。

例えば、紅茶専門家の山田香織さん(仮名)は、「アフタヌーンティーは単なるお茶の時間ではなく、英国の文化、歴史、そしておもてなしの心を体感できる特別な時間です。紅茶の種類、茶器、テーブルセッティング、そして会話に至るまで、細部にまでこだわりが詰まっています」と語っています。

万博での英国文化体験、更なる向上への期待

デービッドソン氏は、「この体験を通じて英国の豊かで奥深い魅力を感じていただき、英国文化への関心を深めていただくきっかけとなれば幸いです」と述べています。今回の騒動は、英国にとっても日本の文化に対する理解を深める機会となったと言えるでしょう。

SNS上では、改善を歓迎する声と共に、更なるサービス向上への期待も寄せられています。英国パビリオンのアフタヌーンティーが、万博を訪れる人々にとって真に英国文化に触れる貴重な体験となるよう、今後の取り組みに注目が集まります。

今後の英国パビリオン、そして万博全体の成功に期待

今回の迅速な対応は、英国の日本文化への敬意と、万博成功への強い意欲を示すものと言えるでしょう。万博は、世界各国が文化交流を深める貴重な場です。英国パビリオンに限らず、他のパビリオンもそれぞれの国の魅力を最大限に発信し、来場者に忘れられない体験を提供してくれることを期待しています。