3400万円を抱え孤独死…身長133cmの謎の女性「田中千津子」さんの足跡を追う

尼崎のアパートで、現金3400万円を金庫に残したまま孤独死した身長133cmの女性。身元不明のまま「行旅死亡人」として扱われた彼女の物語は、多くの謎に包まれています。一体彼女は誰だったのか?その人生に何があったのか?本記事では、関係者の証言や調査の過程を紐解き、謎多き女性「田中千津子」さんの足跡を辿ります。

謎を深める「田中千津子」さんの日常生活

「田中千津子」さんと名付けられたこの女性は、右手指が全て欠損しているという特徴がありました。生活の場は尼崎市の古びたアパート「錦江荘」。近所の商店街では、小さな体で買い物をし、周囲の人々に親しまれていたようです。しかし、彼女の素性を知る者は誰もおらず、警察の捜査でも身元は特定できませんでした。

alt=アパートの一室で発見された現金。写真はイメージですalt=アパートの一室で発見された現金。写真はイメージです

プロの探偵による調査でも判明せず

相続財産管理人に選任された弁護士は、女性の身元特定のため、プロの探偵に調査を依頼しました。探偵は、大家や近隣の製缶工場、商店街、駅周辺など、女性と接点のあった可能性のある場所を徹底的に調査しました。

証言から浮かび上がる謎の行動

大家の証言によると、「田中千津子」さんは、南東にある杭瀬市場で買い物をしていたにも関わらず、帰宅時はいつも北東から歩いてくる姿が目撃されていたといいます。この不可解な行動は、探偵にとっても謎のまま残されました。単なる散歩コースだったのか、それとも何か理由があったのか…。

製缶工場との関係は?

近隣の製缶工場との関係も調査されましたが、当時の経営者は既に亡くなっており、有力な情報は得られませんでした。工場関係者が女性と面識があったことは確実視されているものの、その詳細を知る人物は見つからず、調査は行き詰まりました。

未解決のまま残る「田中千津子」さんの正体

「田中千津子」さんに関する情報は少なく、彼女の正体は謎のままです。なぜ多額の現金を所持していたのか、右手指はどうして欠損していたのか、そしてなぜ尼崎で一人暮らしをしていたのか…。数々の疑問は解明されないまま、彼女の物語は幕を閉じました。

彼女の人生に何があったのか、想像を巡らせるしかありません。この事件は、都会における孤独死の現実と、身元不明者の存在を改めて私たちに突きつけます。