大阪・関西万博も開催から3週間が経過し、ゴールデンウィークも賑わいを見せていますが、来場者にとって悩みの種となっているのが駐車場料金です。「パーク&ライド」方式の駐車場はガラガラなのに、料金は高額という現状に、不満の声が上がっています。この記事では、万博駐車場問題の実態と課題、そして今後の展望について詳しく解説します。
パーキング料金の内訳と利用者の声
パーク&ライド方式とは、自家用車を指定駐車場に停め、そこから無料シャトルバスで会場へ向かうシステムです。駐車場は舞洲、堺市、尼崎市に設置されており、基本料金は舞洲5,500円、堺・尼崎5,000円。これに時間帯や繁忙期による追加料金が加算されます。ゴールデンウィーク中に家族4人で訪れた大阪府吹田市の男性は、舞洲の駐車場を利用し、混雑時間帯と繁忙期料金が上乗せされ、6,500円を支払いました。「駐車場はガラガラなのに高すぎる」と不満を漏らしていました。
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京都から来た女性も、6,500円の駐車料金に「常識外れ」と厳しい言葉を述べています。高齢の彼女にとって、混雑する公共交通機関の利用は難しく、パーク&ライドは必要な選択肢でしたが、高額な料金設定は大きな負担となっています。
利用低迷の現状と東ゲート混雑への影響
日本国際博覧会協会は自家用車の利用を抑制し、公共交通機関の利用を推奨していますが、高額な駐車料金設定は利用者にとって大きなハードルとなっています。ゴールデンウィーク中でも舞洲の駐車場はガラガラで、利用者数の低迷が顕著です。
このパーク&ライドの利用低迷は、東ゲートの混雑に拍車をかけている一因となっています。当初は東ゲート6割、西ゲート4割の利用者想定でしたが、実際は東ゲート8割、西ゲート2割の日もあったとのこと。西ゲートはパーク&ライド利用者も利用するため、駐車場の利用促進が西ゲートの混雑緩和にも繋がると考えられます。
大阪府知事の見解と今後の展望
大阪府の吉村洋文知事もこの問題を認識しており、西ゲートの活用促進、パーク&ライドの利便性向上、そして費用の面での改善を検討しているとしています。SNS上でも「料金が高すぎて利用者がいない」といった意見が多く見られ、府としても協会に改善策を提案しているとのこと。
料金割引については協会の判断に委ねられるものの、吉村知事は「駐車料金が課題になっているのは事実」と述べ、具体的な検討を促しています。今後、利用者に寄り添った価格改定が実現するのか、注目が集まります。
まとめ:万博成功のカギを握る駐車場問題
万博の成功には、来場者のスムーズなアクセスが不可欠です。高額な駐車料金設定は、自家用車での来場をためらわせる要因となっており、アクセス手段の選択肢を狭めている現状があります。利用者の声に耳を傾け、より柔軟な料金体系やアクセス改善策を検討することで、万博の魅力を最大限に引き出すことができるのではないでしょうか。