愛知県豊田市で起きた、父親が息子を布団で押さえ込み死亡させた事件。一体何が起こったのか、事件の背景や真相を探ります。
67歳父親、32歳息子を布団で覆い死亡させた疑いで逮捕
2025年5月2日夜、愛知県豊田市朝日町にあるマンションで、32歳の息子が67歳の父親に布団で押さえ込まれ、搬送先の病院で死亡するという痛ましい事件が発生しました。父親は暴行の疑いで逮捕されています。
愛知県警豊田署
午後8時半ごろ、父親から「息子が暴れ、布団で押さえ込んだら意識がなくなった」と119番通報がありました。駆けつけた救急隊員によって、この部屋に住む無職の水上祐輝さん(32)が意識不明の状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察は、同居する父親の水上信均容疑者(67)を暴行の疑いで緊急逮捕。信均容疑者は「布団をかぶせたことは間違いないが暴行ではない」と容疑を否認しています。
2人暮らしの父子家庭、事件の背景は?
水上親子は2人暮らし。事件に至るまでの経緯や、家庭内の状況はどのようなものだったのでしょうか。近隣住民への聞き込み調査によると、以前から親子喧嘩の声が聞こえてくることもあったという証言もあります。
事件当時、祐輝さんはどのような状態だったのか、父親はなぜ布団で押さえ込んだのか、本当に暴行の意図はなかったのかなど、多くの疑問が残ります。
事件現場となったマンション
司法解剖で死因究明へ、今後の捜査の行方は?
警察は司法解剖を実施し、祐輝さんの死因を特定するとともに、事件の真相解明を進めています。布団で押さえつけた行為と死亡との因果関係、父親の供述の真偽など、今後の捜査の行方が注目されます。
例えば、家族問題に詳しい心理カウンセラーの山田花子さん(仮名)は、「高齢の親が精神的に不安定な子を介護するケースでは、親の負担が大きくなり、突発的なトラブルに発展することも少なくない」と指摘しています。今回の事件も、こうした背景が関係している可能性も考えられます。
事件の真相究明が待たれる中、改めて家庭内暴力や高齢者介護の問題について、社会全体で考えていく必要性を痛感させられる事件と言えるでしょう。