新しい環境でなかなか馴染めない…そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。本記事では、早稲田メンタルクリニック院長の益田裕介医師へのインタビューに基づき、精神科医の視点から、友達の作り方や良好な人間関係を築く秘訣をご紹介します。 特に、新生活をスタートさせたばかりの方や、人間関係に悩んでいる方に役立つ内容となっています。
流行に乗ることで人間関係の第一歩を踏み出そう
周囲の関心に歩み寄る大切さ
益田先生は、「流行についていく」ことが人間関係構築において重要だと語ります。例えば、周囲で野球の話題が多いなら、野球に詳しくなくてもニュースを少し見てみる。子育ての話題なら、親でなくても少し耳を傾けてみる。 自分にとって興味のない分野でも、少しだけ関心を示すだけで、周囲との距離が縮まります。無理に詳しくなる必要はありません。「それ、知ってる!」と言えるだけで、会話のきっかけが生まれるのです。
新しい環境で友達を作る
無理せず自然体でいること
重要なのは、無理に自分を偽らないこと。相手の関心に少し歩み寄るだけで、関係性は大きく変わります。新年度から1ヶ月で馴染めなくても焦る必要はありません。ゆっくりと、自分のペースで関係を築いていきましょう。 益田先生自身も、自衛隊時代に周囲に合わせて野球の話題についていく努力をした経験があるそうです。
大人こそグループで繋がるメリット
一対一より複数人の方が楽な場合も
大人になると、新しい人間関係を築くのが難しくなります。そんな時、一対一の関係よりも、2〜3人で繋がる方がうまくいくことが多いと益田先生は指摘します。一対一だと緊張感が出やすく、距離が近すぎる場合も。複数人の方が自然体でいられ、無理なく馴染める可能性が高まります。
グループ内の摩擦に注意
しかし、グループ内では嫉妬やスケープゴートといった問題も起こり得ます。誰かの行動がいじめの対象になることも。人数が増えると、「一番弱い人」を探してしまう心理が働くそうです。 グループで活動する際は、場の空気を読み、適切な距離感を保つことが重要です。自分自身がいじめの標的にされないよう、意識することも大切です。
精神科医 益田裕介先生 プロフィール
豊富な経験と実績を持つ精神科医
益田裕介先生は、早稲田メンタルクリニック院長であり、精神保健指定医、精神科専門医・指導医でもあります。防衛医科大学校卒業後、防衛医大病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院、埼玉県立精神神経医療センター、薫風会山田病院などを経て、現在に至ります。
YouTubeや著書でも活躍中
YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」は登録者数60万人を超え、精神科領域の知識普及に貢献しています。また、『精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法』、『精神科医の本音』、『【心の病】はこうして治る まんがルポ 精神科に行ってみた!』、『眠れなくなるほど面白い 図解 メンタルの話』など、多数の著書を出版しています。
まとめ:良好な人間関係を築くために
新しい環境では、周囲の関心に少し歩み寄り、流行に乗ってみることが大切です。無理せず自然体で、焦らずに人間関係を築いていきましょう。 グループで活動する際は、摩擦に注意し、適切な距離感を保つことが重要です。 この記事が、少しでも人間関係の悩みを抱える方々の助けになれば幸いです。