タス通信によると、ロシアのプーチン大統領は4日に放送された国営テレビの番組で、ウクライナ侵略について「我々には、ロシアが必要な結末を得るための力と資源がある」と述べた。米国と停戦に向けた交渉に応じる一方で、露側は妥協しないとの姿勢を強調したものとみられる。
プーチン氏の統治を振り返るドキュメンタリー番組でインタビューに答えた。侵略が「核戦争」に発展する可能性があったかどうか問われ、「(核兵器を)使う必要はなかったし、これからも必要がないことを願う」と語った。核戦力を誇示し、停戦交渉でロシアに有利な条件を引き出す思惑がありそうだ。
ロシアは、ウクライナの非武装化や、親欧米路線の放棄を意味する「非ナチ化」を掲げている。交渉では、2014年に一方的に併合した南部クリミアに加え、最近では露軍が侵略を続けるウクライナ東・南部4州についても、国際社会が露領と承認するよう要求するなど条件をつり上げている。
インタビューでは、72歳のプーチン氏の後継に関する質問もあった。プーチン氏は「いつも考えている」として、候補者らの潜在能力を見定めていると説明した。「最終的に選ぶのはロシア国民だ」とも指摘した。