兵庫・斎藤知事への辞職要求デモ、姫路で実施 増山県議はYouTube生配信

兵庫県・斎藤元彦知事の辞職を求める市民によるデモ行進が、2025年6月29日に姫路市の中心部で行われました。これは5月25日に神戸市で行われたデモに続くものです。酷暑の中、多くの参加者が集まり、知事への厳しい声をあげました。この動きは、斎藤知事に対する一連の疑惑や県政運営への不満を背景としています。

デモの実施状況と参加者の声

姫路城に近い大手前公園は、この日、最高気温32度という厳しい暑さにもかかわらず、午後1時にはデモ参加者が続々と集結しました。参加者たちは「正義の告発つぶすな」「逃げるな斎藤」「知事失格」といったメッセージを書いたプラカードを掲げ、知事への辞職要求の意思を明確に示しました。

姫路城近くの大手前公園に集結し、斎藤知事の辞職を求めるデモ行進の準備をする参加者たち姫路城近くの大手前公園に集結し、斎藤知事の辞職を求めるデモ行進の準備をする参加者たち

午後2時過ぎ、デモ隊は公園を出発し、中心市街地を行進しました。「県民だますなウソつくな」「説明責任果たさんかい」「パワハラ認定知事失格」といったリードする男性のコールに続き、参加者たちは「斎藤辞めろ、斎藤辞めろ」と連呼しました。デモの列はかなり長く、参加人数の多さが伺えました。行進はゆっくりと進み、最後はJR姫路駅前で締めくくられました。駅前では、道行く人々にも「私たちは斎藤知事の辞職を強く求めています」と訴え、シュプレヒコールを繰り返した後、午後4時ごろに終了しました。

増山県議の動向とYouTube生配信

デモの集合場所には、兵庫県議の増山誠氏も姿を見せました。増山氏は、県の百条委員会の議事内容を許可なく録音し、その音声データをNHK党の立花孝志党首に提供したとして問責決議が可決された人物です。増山氏はデモ行進には加わらず、自身のYouTubeチャンネルでその様子を生配信しました。これまでの経緯から、斎藤知事の辞職を求める参加者の中には、増山県議に対して反発を示す人もおり、直接不満をぶつける場面も見られました。

デモ行進が始まると、増山県議は当初、暑さを理由に同行しない姿勢を見せましたが、その後、デモ隊から距離を置いて追尾しました。歩きながら通行人と談笑したり、かき氷を食べたりと、独特のペースを保ちました。途中、デモ隊と道路を挟んだ反対側の歩道から配信を続け、「チンドン屋さんみたい」とデモの様子を評したり、デモ隊のコールとは逆に「説明責任果たしとる」「斎藤ガンバレ、負けるな斎藤」といった言葉を口にしたりしました。増山氏の配信は、デモの途中の午後3時20分ごろに終了しました。

斎藤知事の背景と今後の焦点

一方、斎藤知事自身は、2024年の兵庫県知事選における公職選挙法違反(買収)の疑い、および2023年のプロ野球優勝パレードを巡る背任の疑いで、6月中に2度にわたり書類送検されています。しかし知事はいずれの疑惑についても、「適切に対処している認識に変わりはない」として、これまでの説明姿勢を崩していません。

姫路市で行われた斎藤知事への辞職要求デモは、神戸での動きに続き、知事に対する県民感情の一端を示すものとなりました。多くの参加者が集まり、明確なメッセージを突きつけましたが、当事者である知事は疑惑に対して従来の姿勢を維持しており、事態の推移が注目されます。増山県議のデモとは異なる形での関わり方も、今回のデモの特徴となりました。県政を巡る状況は依然として不透明であり、今後の展開が注視されます。

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