時給480円→海外セレブ担当!「日本人ネイリスト」の波瀾万丈な人生 母を亡くし20代で単身スペインへ 異国で這い上がった彼女の生き方


【写真で見る】憧れだった俳優のペネロペ・クルスとも仕事ができた!

 数々の著名人のネイルを手掛けるネイリスト、宮坂沙弥香さん(43歳)だ。バルセロナでネイルサロンの「KIRA NAILS(キラネイルズ)」を営んでいる。

 彼女が抱く信念は至ってシンプルだが、その道のりは平坦ではなかった。

 21歳の頃、母を亡くした。人生に迷い、辿り着いた先がスペインだった。ゼロからスペイン語を学び、仕事を得るも、初任給は500ユーロ(約8万円)。ビザ問題、ネイリストの社会的地位の低さ、外国人としてナメられる日々ーーそれが彼女の出発点だ。

 「自分の価値は自分で上げる」

 19年が経った今、彼女が手掛ける仕事は、エルメス、アルマーニ、ルイ・ヴィトン、ディオールなど名だたる一流メゾンが連なる。そしてシャキーラの専属ネイリストを8年間務め、グウィネス・パルトロー、ペネロペ・クルスといった大物セレブ、若者からの人気を集めるBLACKPINKからもオファーを受ける存在となった。

■美容部員だった母に憧れて

 「余命1カ月です」

 2002年、21歳の沙弥香さんが受けたのは、母親の末期癌宣告だった。

 「母は、いつもキラキラと輝いていました。元美容部員でヘアメイクの仕事もしていて、母の部屋にはメイク道具や香水などのミニボトルが300本ほどありました。いつもそこで遊んでいて、パカッと開くいすの中は、まるで宝箱みたいでした」



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