婚活している女性たちを見ていると、「何度お見合いしても相手を好きになれず、婚活に苦戦しているタイプ」と「お見合いで出会った男性を好きになって、スルリと結婚していくタイプ」の2パターンに分かれる気がしている。同じ婚活という環境で出会いながら、結果が大きく分かれる理由は何なのか?
仲人として婚活現場に関わる筆者が、リアルな婚活者の声を交えながらテーマ別に婚活を考えていく連載。今回は、婚活で出会った男性を“好きになれる女性”と“なれない女性”の、男性に対する見方や結婚観の違いについて考察してみたい。
■12回目のお見合いでも…
みつこ(37歳、仮名)は、筆者の相談所でお見合いを始めて半年が経った。これまで仮交際に入った男性は6人ほどいたものの、どの人とも1〜2度食事をすると、みつこから断るか、男性から断られるかで、真剣交際まで進展した相手はいなかった。
12回目のお見合いを終えて、こんな感想を漏らした。
「このままお見合いを続けていても、私が“結婚をしたい”と思う相手は、現れない気がしてきました。お会いしてもピンとくる人がいない。ただ、お見合いだけじゃわからないと思って、よっぽど嫌でない限りは“交際希望”を出してきましたが、デートしても全然楽しいと思えないし、好きになれないんです」
みつこは年収が900万円あり、見合いしてきた男性の年収は800万円以上で大卒に限定していた。一般的にいえば、男性の経歴はかなり良い人たちだった。
一方で、あやか(33歳、仮名)は年収450万円の会社員。婚活を始めたばかりだが、3人目に出会ったお見合い相手、はるお(35歳、仮名)について、筆者にこんな連絡を寄せてきた。
「今日のお相手は、見た目も性格も私の好きなタイプでした。ぜひ交際をしてみたいと思いました」
はるおは、大卒でメーカー勤務。年収は550万円だ。仮交際に入ってからわかったことなのだが、両親は地方で家業を営んでおり、その業績が思わしくないため、毎月5万円の仕送りをしているという。
年収550万円で、都内一人暮らしをしながら、実家にも仕送りをしているのだから、生活は決して楽ではない。
それについて、あやかはこんなことを言った。
「ご両親思いで、すごく優しい人だと思いました。あと、お金に対する考え方、使い方も私と似ていて堅実。そこもまた、いいな、と」