[ブラジリア 9日 ロイター] – ブラジルのテベチ企画相は9日、中国主導の経済圏構想「一帯一路」の事業でペルーに建設された巨大港、チャンカイ港とブラジルを結ぶ鉄道の建設について中国側と協議していると明らかにした。地元メディアのインタビューで表明した。
13億ドル規模のチャンカイ港プロジェクトは中国の中南米向け投資としては過去最大級で、昨年11月に行われた開港式には中国の習近平国家主席も参加した。
テベチ氏は「彼ら(中国)はブラジルを横断する鉄道建設でわれわれを支援することに強い関心を持っている」と述べた。1カ月ほど前にテベチ氏のチームが中国の国有鉄道会社を代表するグループと面会し、チャンカイ港が中国への最短ルートだとの認識を踏まえ、同港とブラジルを結ぶ鉄道路線の建設について協議したという。
テベチ氏によると、中国側はアマゾン地域を通過するルートを当初検討していたが、ブラジル側が熱帯雨林の存在などを理由に強硬に反対。最終的に中国側が折れ、アクレ州とトカンチンス州を経由してバイア州に至り、東西統合鉄道(FIOL)に接続する南部ルートが計画されている。FIOLはまだ建設途上で、テベチ氏は完成まで5年から8年程度かかるとの見通しを示した。