日産自動車の資金を不正に支出したとして会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長、カルロス・ゴーン被告(65)の弁護団は22日、ゴーン被告がビデオ会議システムを使って妻のキャロルさんと面談したことを明らかにした。2人が会話するのは保釈された4月以来。
地裁は保釈条件で、事件関係者とされるキャロルさんとの接触を原則禁止。弁護団は繰り返し面会許可を求めていたが、地裁が21日、事件の話をしないことや立ち会った弁護士が地裁に内容を報告することなどの条件で許可した。
弁護団の弘中惇一郎弁護士によると、ゴーン被告は許可を得たことについて「たった1時間で、こういう形でしか認められず残念」と話したという。
一方、ある検察幹部は「裁判所は弁護側に対する性善説に立ち過ぎている。符丁を使うなどして事件の話もできる」と批判した。