中国の燃え尽きた若い労働者たちは、「ネズミ人間」という旗印の下に集結している(海外)


この言葉は現在、失業中のミレニアル世代やZ世代の間で急速に拡散しており、彼らは今や「一日中ベッドで過ごし、ネットサーフィンをし、出前を食べている」と誇らしげに語っている。

中国のテック業界では、午前9時から午後9時まで週6日働くことから「996」と呼ばれる過酷な週72時間労働が常態化しており、それに反発して最低限のことだけをこなし、心理的な健康を優先する「寝そべり族(躺平)」になる若者が増えている。「ネズミ人間」は、それをさらに極端にしたバージョンだ。

ある若い女性は、自室で過ごす83日目の様子を動画にまとめ、その中で「扶養されていることを恥じるつもりはない。私は『ネズミ人間』の名誉を守っているのだ」と語っている。

彼女はこの動画を、女性を中心に人気のある中国の写真共有アプリ「小紅書(RedNote)」に投稿した。

「3年をかけて、私はようやく両親に『仕事にしがみつくことが自分の資産を築くことにつながるわけではない』と理解させることができた」と彼女は続けた。

アンチテーゼとしてのネズミ人間

パンデミック後には、寝そべり族がソーシャルメディアで大きな注目を集め、経済を立て直そうとしている中国政府に警戒感を抱かせることとなった。

しかし、ネズミ人間の生き方は、寝そべり族やバイランよりもさらに無気力だ。

アジア市場に特化したマーケティング会社Digital Crewのディレクターであるオフィーニア・リャン(Ophenia Liang)は、Business Insiderに対し「寝そべり族というのは、9時から5時の仕事をしていなくても、自分がやりたいことをやっている」と語っている。

一方、ネズミ人間は「ジムに通い、自己管理に励むネット上の華やかな人たちとは真逆の存在になりたがっている」と彼女は続けた。

ネズミ人間たちの投稿は、ある意味で、インスタグラムやTikTok(中国では微博や小紅書)にあふれるインフルエンサーのキラキラとした日々の投稿に対するアンチテーゼとなっている。

ネズミ人間の本質は、「何もしない」ライフスタイルを自ら進んで受け入れる点にある。彼らは引きこもり生活に満足している存在なのだ。

アメリカのインスタグラムスター、アシュトン・ホール(Ashton Hall)は、「朝4時に起きてランニングする」ような生活を推奨している。一方で、ネズミ人間たちは、午後4時にベッドで寝転がりながらiPadを果てしなくスクロールする「日課」の動画を小紅書に投稿することを楽しんでいる。



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