6月下旬に控える東京都議会議員選挙は、翌月に行われる参議院議員選挙の前哨戦との位置付けだ。各党が準備に追われる中、小池百合子都知事は余裕の表情だという。
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自民党は1ケタ台に落ち込む可能性も
「自民党は歴史的な大敗を喫するでしょう」
と言うのは都政関係者。
「本来、都議会の総議席数は127ですが、現在は欠員4なので123。知事与党は自民党の30、公明党の23、知事が特別顧問を務める都民ファーストの会が26で計79議席。優に過半数を占めているんです」
それこそが小池都知事の力の源泉だった。が、自民党が4月上旬に行った情勢調査の結果に、与党関係者たちは意気消沈――。
「議席が1桁台まで落ち込む可能性が示唆されましたからね。要因は、党本部に続いて都議会自民党でも明るみに出た裏金問題です」
その余波は“友党”の公明党にも及びそうで、
「公認予定者を現有の23人から22人に絞って必勝を期す構え。それでも党幹部は“全員当選させられるかは微妙だ”と弱気です」
では、都知事が創業者の都民ファはどうか。
「特筆すべき勢いはないですが、とくにマイナス要素も見当たらない。むしろ若手の新人候補擁立を進めており、これが好感されれば微増すらあり得ます」
都民ファを脅かす国民民主党
そんな都民ファを脅かすのが、野党で最も気を吐く国民民主党だという。
都政担当記者の解説。
「国民民主党は現時点で都議会に議席はありませんが、20議席を大幅に超える大躍進の可能性が高い」
この状況に、都民ファ関係者は不満タラタラだ。
「前回衆院選で、国民は議席を7から28に4倍増させました。われわれは都内の選挙区で支援に回りましたが、その見返りに、国民は都議選で都民ファの“黒子”として選挙を手伝う約束を交わしていたのです」
ところが国民は、それを一方的にほごにしたという。
「37人の区議や市議らの一部が“都議選に出たい”との意向を示したというのが理由だとか。すでに16人を公認し、いまも擁立作業を進めている。合意文書を交わしてはいませんが、党勢が急激に上向いたから政党同士の信義を蔑ろにする態度には、ちょっと納得がいきませんよ」