世界トップクラスのプロeスポーツチーム「Team Liquid(チームリキッド)」のブラジル人男性選手が、日本の強豪チームと対戦して負けたことについて、広島への原爆投下を再現した映像の一部を引用してXで投稿した。これが批判を浴び、削除したうえで謝罪した。
この選手は、日本チームの力が爆発したことを表現しただけで、不快にする意図はなかったと釈明している。チームとスポンサー契約をしている本田技研工業は、厳重に抗議した結果、チームから謝罪されたことを取材に明らかにした。
■「チームの力が爆発したという意味」だと独自の主張
投稿したのは、オランダを拠点にしたチームリキッドに所属するLucas Dias(ルーカス・ディアス)選手(23)だ。
ディアス選手は2025年5月14日、大阪を拠点にした日本のプロeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming(CAG)」と対戦したことについて、「強力なCAGに負けました」とXで報告した。
その際、英BBCが広島に落とされた原爆をかつて特集した番組の映像を一部切り抜き、投下される爆弾やその後のキノコ雲を再現した部分を投稿した。
この投稿は、直後から批判を浴び、ディアス選手は、「チームの力が爆発したという意味で、日本であったこととはまったく関係ない」と独自の主張を展開したが、その後に投稿を削除した。
ディアス選手は、16日になって、Xを更新して、お詫び文を英語などで掲載した。
そこでは、原爆再現映像の一部を切り取った投稿について、「不快な表現を意図したわけではありませんが、文脈と選択が不適切であったことは認識しております」とした。そして、「画像の使用は大きなミスであり、多くの方に不快な思いをさせてしまった」「特に、ブラジルと日本にお住まいの皆さんを含む日本のファンの皆様に謝罪申し上げます」と陳謝した。
そのうえで、「私は、我が国における日本人コミュニティの強さと重要性を認識しており、投稿にあたってはより慎重かつ責任ある行動を取るべきでした。CAGの選手たちには直接謝罪し、この過ちを反省し、そこから成長していきます」などとつづっている。