「こんにちは、バレリアですか?」「はい」というやりとりの直後、インフルエンサーのバレリア・マルケスさん(23)の頭と胸を銃弾が貫いた。TikTokの配信中、フォロワーが目撃しているなかでの凶行だった──。
現地時間5月13日午後6時半ごろ、メキシコ・ハリスコ州の美容室でバレリアさんが何者かに銃で撃たれて亡くなった。ハリスコ州検察庁は現場から逃走した人物の行方を追うとともに、動機も含めた捜査を続けているという。
殺害状況がライブで配信されるという衝撃的な事件。日本でもことし3月11日に、 “最上あい”名義でライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー活動をしていた佐藤愛里さん(22)が、東京・高田馬場の路上で刺殺された。佐藤さんはライブ配信中で、高野健一容疑者のよる犯行が配信された。
大手紙国際部記者が語る。
「バレリアさんは、SNSの総フォロワーを20万人近く抱えるインフルエンサーでした。2021年には、メキシコのさまざまな州で開催される美人コンテスト“ミス・ロストロ”で優勝、2023年には州のコンテスト“ミス・ハリスコ”の市代表として出場するなど、モデルの世界で活躍していました。
また実業家としての一面もあり、美容室『ブロッサム・ビューティーラウンジ』のプロデュースに携わっていたようですが、今回、その美容室が事件現場となってしまいました」
事件当日、美容室『ブロッサム・ビューティーラウンジ』は不審人物の出入りがあったという。
「事件直前の配信で、バレリアさんが不穏な発信をしていたといいます。数時間前、彼女の不在時に何者かが美容室を訪れたといい、さらに友人と思われる女性から『今日、配達員があなたに何かを持っていくそうよ』と言われていたと話しました。
また、『そのプレゼントは“すべてのなかで最も高価なもの”だから、家で待っていた方がいい』とも言われたようです。バレリアさんは不安げに『誰かが私を殺そうとしているかもしれない』とも述べていました」(同前)