【香港=藤本欣也】政府への抗議活動が続く香港で24日、4年に一度の区議会(地方議会)選の投票が行われる。抗議活動が本格化した6月以降、全域での選挙は初めて。民主派が優勢とみられるが、投票所の襲撃情報も流れており、混乱する可能性もある。警察当局は3万人規模の警官を動員する予定で、厳戒態勢下での異例の選挙となる。
区議会には地域の法律や予算を決める権限はなく、地域の問題について政府に提言する役割しかない。だが、18区議会の452議席を1人1票の直接選挙(小選挙区制)で選ぶ区議会選は、香港で最も民意が反映されやすい選挙とされる。
全選挙区で民主派と親中派が争う構図となっている。現有勢力は親中派が全体で3分の2以上を占めているが、今回、反政府デモを続けてきた民主派が躍進すれば、政府への一定の圧力になる。