【AFP=時事】米紙ワシントン・ポストが19日に報じたところによると、トランプ政権は2021年1月の連邦議会議事堂襲撃事件で警察官に射殺された女性の遺族に対し、500万ドル(約7億2000万ドル)近くを支払うことで合意した。
【写真】米司法省、議会襲撃で15人訴追 強化火炎瓶や銃所持(2021年)
死亡した女性は、アシュリ・バビットさん(当時35)。2020年大統領選の結果を覆そうとする、ドナルド・トランプ大統領の支持者が暴徒化し、議会を襲撃した際、下院議長ロビーに通じる窓を登ろうとして射殺された。
遺族は昨年、バビットさんの死は不法死亡に当たるとして、3000万ドル(約43億円)の損害賠償請求訴訟を起こした。公判も予定されていたが、2024年大統領選でトランプ氏が勝利した後、司法省は方針を転換し、和解交渉に入った。
ワシントン・ポストは情報筋2人の話として、政府が遺族に500万ドル近くを支払うことで和解が成立したと報じている。
バビットさんを撃った警察官に不正行為はなかったとされたが、トランプ氏は射殺は不当であり、バビットさんは「無実」だったと繰り返し主張している。トランプ氏支持者の間では、バビットさんは「殉教者」とされている。【翻訳編集】 AFPBB News