David Morgan Bo Erickson Nandita Bose
[ワシントン 20日 ロイター] – トランプ米大統領は20日、議会共和党議員らに対し、大規模な減税法案の可決に向けて団結するよう求めた。ただ、トランプ氏が掲げる国内政策の多くを網羅する同法案に反対する数人の議員の説得に苦戦を強いられている。
連邦議会議事堂での非公開協議で、トランプ氏は下院共和党議員らに対し、減税や低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」適用厳格化を含む広範な法案にこれ以上の変更を求めないよう警告。
また、共和党員が州・地方税(SALT)への支払い分を連邦税から控除できる措置を求めないよう促した。これはカリフォルニア州やニューヨーク州など高税率州の穏健派共和党員にとって特に重要な問題とされる。
同法案には、第1次トランプ政権で実施された減税措置の延長や、一部のチップ・残業代への課税免除も盛り込まれている。超党派のアナリストは、この法案により連邦政府の36兆2000億ドルの債務が3兆─5兆ドル増加する可能性があると指摘する。
トランプ氏は、下院で多数派を占める共和党議員の全会一致の支持を得たいと考えており、協議後に「反対派は共和党員ではいられなくなる。あっという間に追放されるだろう」と警告した。