政治家には身嗜みがまず求められるが、石破茂首相(68)にはなにかとその装いに注文がつき、見かねた支援者らがついにオーダースーツを贈る運びとなった。一方、日米首脳会談の切り札たるこの特注品には、ある疑念も指摘されていて――。
【写真を見る】いつになくサマになってる…石破首相の「超高級オーダースーツ」姿 “ヨレヨレ”と心配された普段の着こなしと比較すると
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バブル時代のサイズ感
石破首相のスーツの着こなしについて、就任当初からSNSなどで「だらしない」との批判の声が相次いでいる。
ブランディング戦略家で政策秘書の経験も持つ、鈴鹿久美子氏が言う。
「石破さんのスーツの多くはサイズが体形に合っていないんです。ジャケットの丈が長過ぎるし、肩幅も広過ぎる。バブル時代のサイズ感で着ています。骨格に合っていないだけでなく、肩パッドが入っているので、腕を動かして握手した時に肩の部分が浮いてしまう。欧米の首脳は絶対そんなスーツは着ませんよ」
続けて苦言を呈するには、
「石破さんはジャケットのポケットに日程表などを入れるそうですが、ポケットにものを入れるとジャケットの形が崩れるので基本的にポケットは空にするのがルールです。入れるとしてもせいぜい、名刺50枚ほどが限度です。お付きの方々はアドバイスしないのでしょうか」
「スーツがあまりにもヨレヨレで驚いて……」
とはいえ、石破首相の周囲にも服装の問題を真剣に心配する人物がいた。浅草の老舗そば屋「十和田」の名物女将(おかみ)、冨永照子さん(88)だ。女性経営者らが全国のまちおこしのアイデアを共有する組織「ふるさと創生ニッポンおかみさん会」の代表でもある彼女は、石破首相と10年来の親交を持つという。
「昨年9月の総裁選の最終日、石破さんが上野駅前まで街頭演説に来たので、応援しに行ったんです。その時に着ていたスーツがあまりにもヨレヨレで驚いて。あんな格好でトランプ大統領に会わせるのはまずいでしょ。それで、今年2月の訪米前に『おかみさん会』で有志を募ってお金を出し合い、晴れの舞台でも恥ずかしくないオーダースーツをプレゼントすることにしたのです」(冨永さん)