「斎藤知事の外堀埋まってきている」 第三者委報告書に識者指摘「最終的な判断を」の声も


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地方自治に詳しい白鳥浩・法政大院公共政策研究科教授は、井ノ本氏が告発した男性と同じ停職3カ月となったことは「甘すぎる」と指摘。県が井ノ本氏の刑事告発を見送る方針を示した点も「甘い」とする。

井ノ本氏の処分内容を説明した県人事課は「知事が(漏洩を)指示した確証はない」との判断を示したが、白鳥氏は「捜査機関に徹底的に調べてもらうべきではないか」とし、「一部の県幹部による『謀議』で物事が動く状況は県庁としての体をなしてない」と批判。斎藤氏については「周囲が知事の指示と証言し、知事だけが否定している状況。知事の外堀が埋まってきている印象も受ける」と話した。

公益通報制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授は、私的情報漏洩(ろうえい)について「(告発者の)印象操作に近いことを行っていた。通報内容の信憑性(しんぴょうせい)をおとしめる行為だ」と指弾。告発自体を「握り潰そうという発想があったのではないか」とみる。

仮に斎藤氏の指示がなかったとしても、私的情報は共有されており、斎藤氏は情報漏洩を止められたのに黙認したといえるとし、「責任は重い」と強調。井ノ本氏が斎藤氏の側近である点を踏まえ、知事として自身の処遇について「最終的な判断をせざるを得ない」と話した。



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