株主総会に向けて大株主ダルトン・インベストメンツが攻勢を強める中、中居正広が反撃開始と、一向に混乱が収まる気配がないフジテレビ。そんな中、社員たちの間で広まっているのは“亡霊”の目撃情報だ。会社を去ったはずの日枝久氏(87)が今もお台場のフジテレビ本社に出没しているというのだ。
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「日枝さんが使っていた相談役室はまだ残っている」
「先月、ある社員がエレベーターホールに立っている日枝さんの姿を目撃したんです。話はあっという間に広まり、社内は騒然となりました」(ベテラン社員)
40年以上の長きにわたりフジを支配してきたと言われる日枝氏は、3月27日、全役職から退任すると発表された。その後、3月末にフジテレビ取締役を退任し、今月開催される株主総会でフジ・メディア・ホールディングス取締役からも退く予定となっている。5月中にはテレビ西日本、NST新潟総合テレビなどの系列局の役職も次々と降りた。
いったい今更、何のために出社する必要があるのだろうか。残務整理のためだったのではないか、と向けてもベテラン社員は納得する様子はない。
「そんなことはわざわざご本人が会社に出向かずともできること。ご高齢なのだから誰かを遣いにやればいいでしょう」(同)
疑うのは“院政”である。
「20階には日枝さんが使っていた相談役室がそのまま残っており、どうやらまだこっそり通っているようなのです。地下駐車場から20階まで直通で行ける役員専用エレベーターを使って。相談役室は同じフロアにある会長室、社長室よりも大きくて豪華な部屋なのですが、同じフロアに日枝さんが出社していたら清水賢治社長だって無視できっこないでしょう。そもそも清水さんを後継指名したのは日枝さんなのですから…」(同)
まだ人事に介入していると疑う声も
折しも目撃情報が飛び交ったのは、局長クラスの人事が発表された5月28日の直前だったため、社員たちはますます疑心暗鬼になったという。昨年までは、局長以上の人事は日枝氏が行ってきたと言われてきた。
「実際に発表された局長クラス人事では、先日の役員人事同様、日枝さんの息がかかった人たちはかなり姿を消しました。ただ、ゼロになったわけではありません。例えば、日枝さんがかわいがっていた女性報道局長は、広報局長という悪くないポジションに収まったし、日枝さん直轄のフジサンケイグループ事務局長というポジションもそのまま残り、やはり日枝さんの覚えがめでたい報道担当執行役員が兼任することになりました」(同)
別の女性社員は「仮に忘れ物を取りに行く用があったとしても、絶対に出社すべきではない」と語る。
「現体制は日枝体制との決別を社会に誓ったのですから、対外的に示しがつきません。社員からしても、まだ未練があるのかという気持ちにさせられるし、嫌悪感しかありません」(女性社員)