元テレビ朝日社員の玉川徹氏は2日、同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、政府備蓄米の随意契約による放出のスピード決断をめぐり、小泉進次郎農相の対応に苦言を呈した野村哲郎元農相の発言に、疑問を呈した。
JA出身で岸田内閣の農相を務めた野村氏は5月31日、鹿児島県で開かれた森山裕・自民幹事長の会合であいさつした際、進次郎氏が今回の判断を自民党農林部会に諮らなかったとして「ほとんど自分で決めて、自分で発表してしまう。森山先生からチクリとやっていただかないと今後心配だ」「やはり、(部会の)ルールというのを覚えていただかないといけないと思っている」などと述べた。
玉川氏は「なんで、ああいうことを言うのかな。ルールを覚えないといけませんよ、みたいな苦言を、なぜ呈するのか」とあきれた様子で指摘。「あんなことを言ったらあの人たちがますます、悪者になっちゃうということが分からないんですかねえ。結果として、世論が小泉さんをアシストしてしまうという結果になる。そういうふうなことが分からないのか、僕は不思議になる」と指摘した。
番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一に「やっぱり、ああいう考えだからああいう発言するんでしょうね」と問われると「ちょっと、引いて考えると、彼(野村氏)の後ろにいる人たちが、今、しゃべれない状態。だから、その代弁をああいう風な形でもせざるを得ないことかなと思うんですが、結果として(自分たちの)首を絞めているという感じになっている」と、皮肉交じりに指摘した。
野村氏の発言について、1日の取材で問われた進次郎氏は「ひとつひとつを党に諮らなければいけないとしたら、スピード感を持って大胆な判断はできない」と反論。自身は農林部会長を務めた経験があるため「ルールは存じているつもりだ」とした上で「今回は緊急事態。(党の部会で)じっくり議論をいただいた上でないと動けないのなら、この結果は出せない」と強調した。