東京・板橋区のマンションで突然、家賃がおよそ2.5倍になり、一部の住人が退去する事態にもなっています。このマンションでは無届けで「民泊」も行われていました。日本テレビは、オーナーとみられる人物を直撃しました。
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4日、東京・板橋区のマンションを訪れると、引っ越し作業が行われていました。このマンションから出て行くのは、13年間住んでいた男性です。
引っ越す住人
「僕だけ出て行くという、ちょっと申し訳ない気持ち」
実はこのマンションでは、今年に入ってからおよそ4割の世帯が、退去したり、退去を決めたりしているといいます。住人たちに話を聞くと、きっかけとなったのは1月に届いた1枚の通知でした。
マンションの住人
「元の賃料の260%~320%ぐらいに値上げという通知が、いきなり各戸に入れられた」
およそ30平米の部屋の場合は7万2500円の家賃を、今年8月からいきなり19万円に上げるという内容です。
JRの駅からほど近い築40年以上の賃貸マンション。周辺の不動産会社によると、この辺りならば築年数に限らず30平米で10万円前後が相場だといいます。通知には「公共料金をはじめとする諸費用の増加のため値上げする」と書かれていました。
マンションの住人
「これは一体、何なんだろうとみんな驚いた」
その後、判明したのは、マンションの所有会社が今年の1月から、中国に住所登録された人物が代表を務める会社にかわっていたことでした。住人たちは詳細な説明もなく不安を抱えるなか、見慣れない光景を目にするようになったといいます。
マンション住人
「大きな荷物をガラガラ引きずった人、2人連れ、3人連れぐらいで毎日のように入ってくるようになったんです。夜になるとガヤガヤやかましいで」
住人から提供を受けた映像には、大きな荷物を持った男女がマンションの一室を訪れると、中国語で宿泊についてやりとりする様子が映っていました。