こっちのけんと母、深イイ話で語った子育てが物議「息子が辛すぎる」疑問の声続出

6月4日に放送されたバラエティ番組『人生が変わる1分間の深イイ話 2025夏スペシャル』(日本テレビ系)が、アーティスト・こっちのけんとの母親が出演した内容を巡り、インターネット上で物議を醸している。

「本当に幸せなのか?」を検証するコンセプトで知られる同番組のスペシャル版は、「強い女性は本当に幸せなのか?」をテーマに特集。その中で、人気アーティストであるこっちのけんとの母・菅生好美(すごう よしみ)氏が登場し、息子たちとのエピソードを披露した。

スポーツ紙記者によると、好美氏は俳優の菅田将暉氏、アーティストのこっちのけんと、俳優の菅生新樹氏と、3兄弟全員が芸能界で活躍していることから注目を集めたという。彼女は子育てに関する講演会も行っている。

番組では、ブレイク中の次男・けんとの幼少期について、好美氏が語った内容が波紋を呼んだ。

幼少期の比較と母の後悔

芸能記者の話では、好美氏は幼い頃のけんとさんについて、活発な長男・将暉さんや三男・新樹さんに対し、室内で過ごすことが多かったと明かした。その際、「どうして走り回って遊ばないんだろう?」と、つい他の兄弟と比べてしまい、次第にけんとさんとの間に距離ができてしまった時期があったと告白したという。

小学校の保護者懇談会で、母親たちが子どもたちの良いところを褒め合う場面があったが、「けんとの良いところが、何ひとつ思い浮かばない自分がいた。情けなくて泣いてしまった」と当時を振り返った。

親子の絆を取り戻す試み

この親子関係を修復するため、けんとさんが中学校に入学してからの3年間、好美氏は毎日、息子さんの弁当に手紙を入れてコミュニケーションを取り、互いの理解を深めていったと語った。この「親子不和」を克服したエピソードは、スタジオでは満場一致で「深イイ」判定を獲得した。

スタジオの評価と視聴者の疑問

しかし、番組放送後、X(旧Twitter)では好美氏の子育てやけんとさんへの対応について、疑問を抱く声が多くあがっている。

番組内で、けんとさんが2019年に自宅で倒れ、病院で双極性障害と診断されたことが明かされた。これに対し、「こっちのけんとさんとか双極なのにちゃんと成功してて本当に昨日の深イイ話とか泣くしかなかった」と感動する声がある一方で、「え、いい話なの?これ。次男辛すぎない?結果オーライになっただけだよね?」など、批判的な意見も少なくなかった。けんとの幼少期からのエピソードに腑に落ちないと感じた視聴者もいたようだ。

アーティスト・こっちのけんとさん(撮影:野原誠史)アーティスト・こっちのけんとさん(撮影:野原誠史)

視聴者からの批判と過去の告白

批判の声の背景には、いくつかの要素がある。前述の芸能記者によると、けんとさんは過去のバラエティ番組で、兄である菅田将暉氏と比較され、思い悩む時期があったことを明かしている。今回、好美氏が兄弟を比べたエピソードを話したことで、「兄弟比較」がけんとさんに与えた影響が大きかったのではないかと受け取る視聴者がいたと考えられる。

また、番組ではけんとさんが倒れた際、父親の還暦パーティーで歌を披露する予定だったエピソードも紹介された。前日まで人前に出るのを恐れて泣いていたにも関わらず、パーティー当日は笑顔でパフォーマンスを成功させたという。体調が万全でない状態で、精神的な負荷がかかる場に参加させたことに違和感を覚える視聴者もいたようだ。

さらに、けんとさんが3月にトークバラエティ番組『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際に語った幼少期の思い出も、今回の件に関連して再び注目されている。そこでは、毎日の食事中にテレビを消し、「今日よかったことを3つ言う」というルールがあったことや、勉強机に「アホに自由はない」と書かれた紙が置かれていたことが明かされた。けんとさん自身は懐かしそうに語っていたが、SNSでは「親の期待に応えようとプレッシャーを感じていたのでは」と心配する声が見られたという。

バラエティ番組に出演したこっちのけんとさんの母・菅生好美氏バラエティ番組に出演したこっちのけんとさんの母・菅生好美氏

菅田将暉氏の不在に憶測も

好美氏がテレビの密着取材を受けたのは今回が初めてだという。現在も3人の息子たちとは毎日のようにLINEで連絡を取り合っており、家族関係は良好とされている。

しかし、番組の構成について、一部の視聴者からは気になる点もあがった。今回の放送ではけんとさんを中心に子育てエピソードが紹介されたが、長男である菅田将暉氏の名前は出ず、映像も流れなかった。前出の芸能記者によると、俳優として高い知名度を持つ将暉氏の映像やメッセージがなかったため、Xでは「事務所NGなのかな?」と憶測する声も見受けられたという。

いずれにしても、母親のテレビ出演は、息子たちにとっても「はいよろこんで」受け入れられていることだろう。

参考資料:
https://news.yahoo.co.jp/articles/5a9b1344da1bb83514f436ab269edbe88ae8f404