フジ・メディア・ホールディングスとフジテレビが設置した第三者委員会は、元タレント・中居正広氏（52）側からの度重なる「反撃」に対し、今後の対応を一切行わない方針を決定した。2024年6月3日、委員会はこれまでのやり取りを「差し控えさせていただく」と表明し、中居氏側の主張に対する回答を打ち切った。
第三者委員会の調査報告書は、今年3月31日に公表され、元フジアナウンサー・A子さんへの「性暴力」があったと認定していた。これに対し、今年1月23日に女性問題の影響で芸能界を引退した中居氏側は、5月12日に代理人弁護士を通じて「権利救済」を目的とした認定証拠の開示などを要求。委員会は当初開示しない姿勢を示していたが、中居氏側はさらに5月23日および5月30日にも反論を続け、「『性暴力』というレッテルを貼ったことは重大な人権侵害」であるとして、再度証拠開示などを求めていた。
一連の要求を受け、第三者委員会は6月3日付の書面で、「貴職らの見解と当委員会の見解の間には、依然として大きな隔たりがあり、埋め難い」との見解を示した。さらに、これ以上のやり取りは被害者に対する二次被害を引き起こす危険性があることも指摘。最終的に「当委員会は、今後の貴職らとのやり取りを差し控えさせていただくことといたします」と明確に通知し、これ以上の対話を拒否する意思を示した。
元タレント中居正広氏、第三者委員会による性暴力認定問題に関する最新動向
この第三者委員会の決定に対し、SNS上では様々な意見が飛び交っている。「逃げるのか」と委員会を批判する声がある一方で、このタイミングで中居氏側が反撃に出た真意について、「なにがしたかったの？」と疑問を呈する声も少なくない。2024年末に『女性セブン』が中居氏の女性問題を報じてから約半年が経過。騒動の最中に芸能界引退を決意し姿を消したにもかかわらず、今回の「反撃」という形で再び世間の注目を集めた中居氏の行動の背景には、何があったのか、引き続き関心が寄せられている。元テレビ朝日プロデューサーである鎮目博道氏も、中居氏の真意について考察を試みている。
