韓国で発覚した衝撃の結婚詐欺事件:エリート偽装の女が3人と同時婚約、数億円を詐取

韓国のテレビ番組で、複数の男性を相手に結婚詐欺を働き、数億円(数千万円相当)を騙し取った驚くべき事件が取り上げられました。エリートを装っていたこの女性は、少なくとも3人の男性と同時に婚約関係を進めていたことが判明し、その手口の詳細が明らかになっています。この事件は、結婚を餌にした巧妙かつ悪質な詐欺の実態を浮き彫りにしています。

探偵への依頼から始まった疑惑

事件の発端は、「ストーカーに悩まされているという婚約者がどうも怪しい」と感じたある男性からの探偵への調査依頼でした。この男性は、名門経営大学院の最高経営者課程(AMP)で、ある不動産事業者から義妹として紹介された女性と出会い、交際を開始しました。女性は裕福な家庭出身で、米国名門大学で博士号を取得したと名乗っており、男性は半年間の交際を経て彼女と婚約しました。

韓国のテレビ番組「探偵たちの営業秘密」で取り上げられた結婚詐欺事件の紹介映像韓国のテレビ番組「探偵たちの営業秘密」で取り上げられた結婚詐欺事件の紹介映像

明らかになった複数の婚約者

女性は男性に対し、「以前交際していた相手がストーカー化し、写真を撮られたり脅されたりして困っている」と話していました。しかし、男性が女性の素性に疑いを持ち始めると、彼女は突然姿を消しました。探偵による調査が進むにつれて、驚きの事実が判明します。女性が「ストーカー」だと主張していた人物こそが、彼女と結婚の準備を進めていた別の男性だったのです。この男性は、「私に(詐欺が)バレて、今の男性にもバレて、それで逃げたのだろう」と語っています。さらに調査の結果、女性はこの2人だけでなく、もう1人の男性とも同時期に婚約していたことが明らかになりました。つまり、彼女は少なくとも3人の男性と並行して結婚に向けた準備を進めていたのです。

被害者から騙し取られた巨額の資金

女性は、被害者である複数の男性から、住宅購入費や「義父」の事業資金といった名目で多額の現金を騙し取っていました。その総額は数億ウォン、日本円にして数千万円に相当すると見られています。男性たちは、女性のエリートという偽りの経歴や、結婚という将来の約束を信じ込み、貯金や借入金から資金を提供してしまったのです。

過去の詐欺と逃亡、そして再犯

女性の過去もまた波乱に満ちていました。以前、彼女はロサンゼルスで風俗業界に身を置きながら、在米韓国人を相手に詐欺事件を起こしていました。捜査の手が迫ると韓国に逃亡。韓国に戻った後、詐取した金の大半をギャンブルで浪費し、生活に困窮して再び風俗店で働くようになったといいます。

共犯者との組織的な犯行

韓国の風俗店で再び働き始めた女性は、そこで「義兄」と名乗る男と出会いました。この男とは事実上の同棲関係にあったとされています。女性とこの男、そして男の刑務所仲間らが家族を装い、組織的に結婚詐欺を繰り返していたことが捜査で明らかになっています。女性と共犯者たちは現在、捜査当局の取り調べを受けている状況です。

今回の事件は、社会的地位や経歴を偽り、複数の人物を同時に騙すという、計画的かつ悪質な結婚詐欺の手口を示しています。組織的な犯行であったことも、被害が拡大した要因と考えられます。現在捜査が進められており、事件の全容解明と共犯者を含めた関係者の逮捕が待たれます。

参照元:

  • 韓国チャンネルA 番組「探偵たちの営業秘密」
  • KOREA WAVE/AFPBB News