国民民主党から夏の参院選比例代表での立候補を表明している元衆院議員の山尾志桜里氏が、2025年6月10日に出馬会見を開催した。会見では、2017年に週刊文春が報じた既婚男性との不倫疑惑に関する質問が記者団から相次いだ。山尾氏は過去の発言を繰り返すにとどまり、新たな説明を避ける姿勢を見せたことで、SNSを中心に批判的な意見が噴出している。
2025年参院選に向け国民民主党から出馬会見を行う山尾志桜里元衆院議員
会見冒頭での謝罪と釈明
山尾氏は会見の冒頭、過去に問題となったガソリン代の不正支給および議員パスの不正使用について改めて謝罪した。ガソリン代を巡る問題は、当時「ガソリーヌ」などと揶揄され注目を集めた経緯がある。さらに、2017年の私生活に関する報道についても言及。「8年前当時の自分の行動や指摘を受けた際の対応が極めて未熟だったと心から反省しています」と述べ、謝罪の意を示した。また、「報道に載った方と、私生活や仕事の面においても特段の交流はございません」と述べ、当時の「男女の関係はなかった」という主張を維持する姿勢を示した。その上で、「8年前の自分には大変なおごりがあったなと思います」と振り返った。
「不倫疑惑」に関する質疑応答
会見が質疑応答に移ると、「不倫疑惑」に関する質問に焦点が集まった。最初に指名された記者は、当時の山尾氏が「相手方の男性と男女の関係はなかった」と公式に発表した後、質疑に応じずにその場を去った経緯に触れ、改めて男女の関係を認めるのかと問い詰めた。
これに対し山尾氏は、当時の自身の行動やメディア対応について謝罪した上で、疑惑そのものへの核心部分への言及を避けた。「大変申し訳ありませんが、当時お話しした以上のことを、どうしてもこの場で新しく言葉を紡ぐことをどうかご容赦いただけたらと思います」と繰り返し、「それぞれの色々な思いの方がいらっしゃいますし、色んなお立場があります。そういう中で、私が今新たに何かをお話をすれば、さまざまなご迷惑をおかけすることもあると思います。本当に申し訳ございません。本当に申し訳ありませんが、今何か新しくその件についてお話をさせていただくことは勘弁いただきたいと思います」と述べ、新たな説明が困難である理由を示唆した。
世論(SNS)の反応
山尾氏の会見での応答は、即座に波紋を広げた。会見同日の18時半の時点で、SNSプラットフォームX(旧Twitter)では「山尾志桜里氏」がトレンド入りする状況となった。山尾氏の「新しく言葉を紡ぐことをご容赦いただけたら」という姿勢に対し、多くのユーザーから批判的な意見が多数投稿されている。「形だけの会見だ」「これでは説明責任を果たしていない」「聞きたいこと答えないのに何が会見だよ」といった声が上がり、説明責任を求める意見が相次いでいる。
結論
山尾氏は、過去の複数の問題について謝罪し、自身の未熟さを認めたものの、最も注目された2017年の不倫疑惑については、改めて詳細な説明を行うことを拒否した。この対応は、有権者からの説明責任を求める声に対し、十分に応えていないとして、今後の選挙戦にも影響を与える可能性がある。
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