アメリカ・ロサンゼルスで行われているトランプ政権の移民政策に反対するデモは4日目を迎えても続き、トランプ大統領は、州兵2000人の追加派遣に加え、海兵隊700人を送り込むことも決めました。一段と緊張が高まることになります。
【画像】州知事「大統領が分断深めている」LAデモ4日目 州兵2000人海兵隊700人追加派遣へ
抗議デモの中心地となっている収容所前。
小松靖記者
「ロサンゼルスのダウンタウンは午後5時を過ぎて、デモ参加者がだんだんと増えてきました。この建物は、拘束された移民が収容されている連邦のビルです。入口はがっちりと州兵・警察によって固められています。数メートルの間隔を置いて対面しているのはデモの参加者。激しい言葉の応酬となっていて、依然としてにらみ合いが続いている状況です」
怒声と罵声が飛び交っていますが、決して暴力に訴えるような抗議ではありません。それでも突然…。
小松靖記者
「大きな爆発音がしました。そして催涙ガスでしょうか。煙が上がったのが分かります。そこからは一気に人がいなくなりました。ちょっと下がりましょう。下がろう下がろう」
日が暮れると、現場はさらに混沌としていきました。花火を警察隊に投げつけるデモ参加者が目立つようになり、警察側も閃光弾や催涙ガスで対応するケースが増えていきます。拘束される人は後を絶ちません。
この時、現場から中継していたCNN。
CNN ジェイソン・キャロル特派員
(Q.待ってください。ジェイソンどうしたのですか?キャロル記者が…何が起きたのですか?)
「拘束されました。私は拘束されました。これは逮捕ではないのですね?」
警察
「解放しますが、ここには戻れません。また戻ってきたら連行します」
この一画から退去させられただけのようですが、取材班は後ろ手にされています。ここでの取材許可も得ていたとのことで、警察側も混乱していたのかもしれません。
現場が日を追うごとにエスカレーションしている状況。ここにトランプ大統領は州兵2000人の追加派遣と、海兵隊700人の投入を決めました。
海兵隊は性質上、即応部隊であることから、デモが不測の事態に陥った時の対応とみられます。あくまで政府の建物や職員の保護を目的としているため、デモ隊を攻撃することはないだろうと言われています。トランプ大統領が『反乱法』を発動しない限り、海兵隊が国民の拘束などを行うことはできないという法的制約もあります。それでも海兵隊派遣は大きな衝撃として受け止められました。
カリフォルニア州 ニューサム知事
「これは挑発行為であり、さらなる恐怖と怒りをあおり、分断を深めることを意図している」
ニューサム知事は、州兵の派遣についても大統領に権限はないとして提訴しています。
アメリカ トランプ大統領
(Q.ニューサム知事は“あなたが内乱を望んでいる”というが)
「違う。こういうことは起きる。内乱は望んでいないが、彼のような人間に任せれば内乱になる。私が州兵を派遣しなければどうなっていたか。必要ならもっと派遣していた」
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テレビ朝日