近年、日本のスポーツカー中古市場はかつてない高騰を見せており、特に1990年代から2000年代のモデルで「プレミア価格」化が顕著です。そんな中、かつては「穴場」として安価に狙えた「レクサスIS F」の中古価格高騰が注目されています。高性能FRセダンとして再評価されるIS Fに、今何が起きているのでしょうか？
IS Fの魅力と市場での変化
2007年に登場したレクサスIS Fは、ISをベースにしたハイパフォーマンスモデルです。特筆すべきは、トヨタとヤマハが共同開発した専用4968cc V8エンジン（2UR-GSE型）。6600rpmで423PSを発揮する高回転型ユニットに、全域ロックアップ可能な8-Speed Sport Direct Shift等の独自装備で刺激的な走りを提供しました。外観や足回り、ブレーキ等も走行性能に合わせて大幅に強化され、登場時の新車価格766万円（当時）に対し、中古市場で比較的安価になった時期があり、これが「穴場」と呼ばれた理由です。
レクサスIS Fの外観。V8エンジン搭載の高性能FRセダン。
高騰の背景にある市場トレンド
レクサスIS Fの中古価格高騰は、高性能V8エンジン搭載FR車という稀有なパッケージング自体の希少性と、90年代・00年代スポーツカー 中古相場全体の加熱トレンドが複合的に影響しています。GT-RやType Rなど他の国産高性能車が高騰し、手の届きにくい存在となる中で、IS Fのようなモデルに注目が集まっている状況です。加えて、その走行性能の高さやレクサスならではの品質、そして比較的新しい世代であることによるコンディションの良さなども、人気と価格を押し上げる要因となっています。
まとめ
かつて「穴場」だったレクサスIS Fは、高騰するスポーツカー 中古相場を象徴する一台です。高性能V8エンジンと洗練された走行性能を持つこのモデルの価値は、今後も再評価され続けることでしょう。
