旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の藤島ジュリー景子元社長の主張をまとめた書籍『ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間』が、7月18日に新潮社より発売されます。作家・早見和真氏による取材に基づき、叔父の故ジャニー喜多川氏による性加害問題、母の故藤島メリー泰子氏との確執、SMAP解散騒動など、長らく沈黙を保ってきた藤島氏自身の「言い分」が明かされています。出版に際し、新潮社公式サイトで冒頭の50ページが先行公開され、その内容が注目を集めています。
書籍『ラストインタビュー』に関する報道写真に写る旧ジャニーズ事務所元社長、藤島ジュリー景子氏
出版を決意した理由と「言い分」に込めた思い
藤島氏はこの出版を自ら望んだと明かしています。その理由として、「被害者の皆さんに対する補償の枠組みが整ってきたこと」や「私自身の心と頭の整理ができてきたこと」を挙げています。
さらに、自身への批判は受け入れるとしつつも、娘や所属タレント、会社の社員が誹謗中傷やいじめを受けている状況に触れ、「こちらの言い分をしっかりと残したい、『ここにこう書いてあります』と言えるものが欲しい」と、本書に自身の視点を残す強い意志を示しています。
娘が受けた深刻な影響と慶大退学
特に衝撃的なのは、藤島氏の娘が受けた影響についてです。娘は必死の努力で慶応大法学部に合格したものの、入学わずか1か月後の2023年5月、電車内で母親の顔写真が映し出されているのを見て大きなショックを受け、「もう学校に通えない」と訴えたといいます。
当事者ではないにも関わらず、暴露系ユーチューバーなどから根拠のない誹謗中傷を受け、実名や写真を晒される被害に遭いました。この状況に耐えきれず、娘は慶大を退学し、アメリカの大学に入り直したことが明らかにされています。これは、藤島氏が性加害問題に関する謝罪動画を公開した渦中に起きた出来事でした。
この件については、2023年9月の謝罪会見後、藤島氏がハワイに渡航した理由として、旧ジャニーズ事務所側が娘との面会のためのものであったと説明していた経緯も記されています。
嵐メンバーとのエピソード
また、書籍には、藤島氏が慶大の入学式に行ける状態ではなかったため、慶大OBである嵐の櫻井翔が娘に付き添ってくれたエピソードも収められています。
藤島氏は自身がプロデュースした嵐について、メンバーとの関係性を「櫻井(翔)、松本(潤)、相葉(雅紀)は対等に近い。二宮(和也)は近年少し距離がある。大野(智)は仙人みたいでなかなか会えない」と表現。公開された目次には、「追記――『嵐』活動終了の発表を受けて」という項目も含まれており、嵐に関する記述も少なくないことを示唆しています。
藤島ジュリー景子氏の初の著書は、旧ジャニーズ事務所を取り巻く激動の時期における、トップとしての「もう一つの視点」を提供するものです。故ジャニー喜多川氏の性加害問題への向き合い方、家族との関係、そして嵐をはじめとする所属タレントとの内情など、これまで語られなかった「言い分」が、本書を通じて明らかになることが期待されます。
情報源: ENCOUNT / Yahooニュース