《当社社員の山本賢太が、過去にオンラインカジノを利用していたことが判明しました》
6月11日、フジテレビは山本賢太アナウンサー(27)が過去にオンラインカジノを利用していたことを公式ホームページで発表した。山本アナは5月下旬から出演を見合わせていた。また、過去には中居正広氏(52)に関する問題や、4月には報道番組『Live News イット!』のメインキャスターを務める青井実氏(44)のスタッフへの不適切言動が明らかになるなど、フジテレビでは不祥事やそれに伴う対応が問題視されるケースが頻繁に発生している。
フジテレビの社屋。相次ぐ不祥事と改革の行方に注目が集まる。
立て続けに問題が公表される中、フジテレビは7月から広報局長が交代する人事を内定したという。現報道局長のA氏が新任の広報局長に就任する見込みだ。
報道経験豊富な局長が広報へ 現場の反応は?
5月27日に出た内示によると、現報道局長のAさんが広報局長に異動する。フジテレビ局員は、相次ぐ不祥事への対応が続くこの時期に、広報経験がないA氏が広報のトップに就くことに現場では困惑の声が上がっていると明かす。この局員は、政治部でキャリアを築いてきたA氏にとって、報道局長昇任からわずか2年での広報局長への異動は「左遷」と認識されているのではないかと見ている。
“初の女性報道局長”として注目も
1991年にフジテレビに入社したA氏は、1993年に政治部へ配属された。以来、経済部、政治部キャップ、政治部長などを経て、2023年に報道局長に昇格した人物だ。メディアでは「民放キー局初の女性報道局長」として紹介されるなど、そのキャリアは注目を集めていた。
政治部での経験が長く、かつて取締役相談役を退任した日枝久氏(87)と親交のあった森喜朗元首相(87)や故・安倍晋三元首相(享年67)らを番組に出演させるなど、交渉力や手腕には定評があったという。もし日枝氏の影響力が失われていなければ、近く取締役になる可能性も指摘されていたやり手として知られている。
青井キャスター問題での対応と本人の心境
しかし、A氏自身も4月には会社から「然るべき措置」を受けていたという情報もある。青井キャスターのパワハラ問題に関して、コンプライアンス推進室など適切な部署への適切な時期・方法での情報共有が行われなかったとして、『Live News イット!』のチーフプロデューサーが懲戒処分を受けた件で、その上司であったA氏も責任を問われた形だ。
プライドが高いとみられるA氏は、今回の人事に対して不満を漏らしている様子だという。相当なショックだったのか、「なんで私が」と内示発表直後はこぼしていたと伝えられている。前出のフジテレビ局員は、青井アナの問題対応があった中で、広報局長というポストに残れただけでも本来は幸運だったのではないかとも指摘する。報道局の会議では「まさに青天の霹靂、入社以来、報道を出るのは初めてで戸惑いと不安もありますが今フジテレビが置かれている難局に立ち向かうべく、少しでも役に立つよう努力して参りたいと思います」と語ったという。
フジテレビの報道番組に関する問題も指摘される中居正広氏。
相次ぐ不祥事とそれに伴うトップ人事の刷新。フジテレビは現在、大きな転換期を迎えている。「楽しくなければテレビじゃない」というかつての理念からの脱却を図り、信頼回復と改革を成功させることができるのか、その行方が注目される。