2024年9月6日、悠仁さまは19歳の誕生日を迎えられ、その日に成年式が執り行われました。昨年18歳で民法上の成人となられた悠仁さまにとって、この成年式は男性皇族が成年皇族としての自覚を持ち、国内外にその成長を示す重要な儀式となります。
悠仁さま、成年皇族としての新たな出発
当日午前8時過ぎ、悠仁さまは緊張された面持ちで秋篠宮邸を出発されました。その後、天皇陛下から成年皇族の証である冠を授かる「加冠の儀」や、両陛下へ感謝の意を伝える「朝見の儀」といった一連の儀式が滞りなく進められました。「加冠の儀」では、「成年皇族としての自覚を持ち、その務めを果たしてまいりたい」との決意をご両親に伝えられ、紀子さまが感極まる場面も見られました。午後3時頃に全ての儀式を終えられた悠仁さまは、安堵の表情で報道陣の前に立たれました。その際にお召しになっていた燕尾服は、すらりとした悠仁さまのスタイルによく似合い、普段よりも一層大人びた印象を与えました。
成年式に臨まれ、燕尾服姿で毅然とした面持ちの悠仁さま（宮内庁提供）
40年ぶりの成年式に見る伝統の継承
悠仁さまの成年式が執り行われるのは、秋篠宮さま以来実に40年ぶりとなります。令和の時代における変化が注目されましたが、今回の成年式は前例を踏襲する形で進められ、秋篠宮さまの成年式だけでなく、現在の天皇陛下や上皇さまの際と比較しても、儀式の形式に大きな変化は見られませんでした。移動に用いられたのは儀装馬車4号で、これは秋篠宮さまの成年式でも使用されたものと同じです。一方で、現在の天皇陛下が乗車された儀装馬車は上皇ご夫妻がご成婚パレードで使用された3号であり、4号よりも格式が高いものです。こうした細かな違いはありましたが、式典自体は伝統に則って執り行われました。元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司氏は、皇室の成年式の歴史について「奈良時代に始まり、明治42年の『皇室成年式令』で明文化された」と解説しています。戦後、旧皇室典範の廃止に伴い成年式令も廃止されましたが、憲法・法律に違反しない範囲でその伝統は現在も受け継がれています。
皇室の未来と悠仁さまの役割
悠仁さまの成年式は、皇室の伝統が時代を超えて確実に継承されていることを示す象徴的な出来事となりました。成年皇族としての新たな務めを担われる悠仁さまが、今後どのように皇室の活動に携わり、日本の象徴としての役割を果たしていくのか、その一歩が注目されています。
