タレントのローラさん(35)が自身のインスタグラムに裸足で田植えをする写真を投稿したことが、インターネット上で大きな論議を巻き起こしている。
この投稿は、ローラさんが新潟県にある祖父の水田を借り、田植え仲間と共に無農薬でコシヒカリの苗を植えたという内容だった。写真には、ターバンを巻き、白いブラウスと黒いショートパンツ姿で、左手に稲の苗を持ち、裸足で泥の中に立つローラさんの姿が捉えられている。別の写真からは、両足が泥だらけになっていたことが分かる。2025年6月7日に投稿されたこれらの写真が、11日にはXで「裸足での田植えは危険ではないか」と指摘され、13万件を超える「いいね」を集め、話題となった。
裸足での田植え:ネットでの議論と専門家の見解
ネット上では、裸足で田植えを行うことの安全性について賛否両論が噴出した。「ヒルなどがいて危ない」「土中の菌で傷口から感染する可能性がある」「ガラスの破片を踏んでしまう危険がある」といった具体的な危険性を指摘する声が多く寄せられた。一方で、「過剰なリスク回避に思える」「田植えの方法は様々だ」といった反論や、学校行事では裸足での田植えが行われるケースも珍しくないという意見も見られた。
こうした議論に対し、農業関係者はどのように見ているのだろうか。コメ作りを管轄する農林水産省穀物課は6月13日のJ-CASTニュースの取材に対し、現在の多くの農家は田植え機を使用していると説明した上で、手作業での田植えについて言及した。
農林水産省の担当者は、「水田の端など、一部を手で植える作業は農家でも行いますが、その場合でも普通は長靴を履いて作業します」と述べ、一般的な水田作業における履物について説明した。ローラさんのように裸足で田植えを行うことについては、一般的な農家のやり方ではないとの見方を示唆した。
裸足で田植えをするタレントのローラさん。緑豊かな水田で稲の苗を持つ姿。
タレントのSNS投稿をきっかけに巻き起こった裸足での田植えに関する論争は、日本の伝統的な農作業における安全性や、現代におけるリスクへの考え方の違いが浮き彫りになった事例と言えるだろう。一般的な農業の実践としては長靴の着用が推奨される一方で、体験や教育活動としては裸足で行われることもあるという現状が示された。
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