6月12日に放送されたNHK連続テレビ小説『あんぱん』第54話での熱演が話題を呼んでいる。北村匠海演じる主人公の弟・千尋役を務める俳優、中沢元紀(25)だ。その高い演技力が注目を集め、次世代を担う若手俳優として期待が高まっている。
朝ドラ『あんぱん』で注目される俳優・中沢元紀のポートレート
熱演への反響
現在の放送回では、太平洋戦争中の過酷な時代が描かれている。第54話では、徴兵された兄・嵩(北村匠海)と、成長した弟・千尋(中沢元紀)の久々の再会がクローズアップされた。この回はほぼ北村と中沢の二人芝居となり、兄弟の複雑な感情がぶつけ合う濃厚な内容だった。中沢が見せた魂のこもった演技は視聴者に強い印象を残し、SNS上では「千尋くん」がトレンド入りするなど大きな反響を呼んだ。
若手注目株としての経歴
2022年に俳優としてデビューした中沢は、芸歴3年ながらすでに確かな実績を積んでいる。同年放送のドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ系)で連続ドラマ初出演を果たし、2024年7月期の主演作『ひだまりが聴こえる』(テレビ東京系、小林虎之介とダブル主演)は、第62回ギャラクシー賞の『マイベストTV賞』グランプリを受賞するなど、早くからその演技力は高く評価されてきた。
小栗旬との師弟関係
中沢が俳優を志すきっかけとなったのは、意外にも小栗旬の演技だったという。2024年5月の「WEBザテレビジョン」のインタビューで、高校時代にドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(2017年・フジテレビ系)での小栗のアクションシーンを見て感銘を受け、自ら履歴書を事務所に送ったことを明かしている。その結果、現在は小栗が社長を務める芸能事務所「トライストーン・エンタテイメント」に所属している。
事務所の状況と中沢への期待
現在、中沢が所属する小栗旬率いるトライストーン・エンタテイメントは、別の所属俳優である田中圭に関する報道で揺れている。『週刊文春』が報じた永野芽郁との不倫疑惑について、双方は否定。しかし、田中は出演予定映画を降板するなど影響が出ており、事務所にとって痛手と見られている。ファンクラブ収入1位とされる田中の一件は、事務所にとって看過できない痛手だと見られている。6月6日のNHK番組に出演した小栗旬には、疲労や白髪が目立つという指摘もあり、事務所のトップとして心労がある可能性が報じられている。こうした状況下で、『あんぱん』での中沢元紀の活躍とブレイクは、事務所にとってまさに朗報と言える。期待の若手が頭角を現すことは、小栗旬にとっても大きな希望となるだろう。ベテランのスキャンダルと若手の台頭は、芸能界ではしばしば同時に起きる現象と言える。
結論
『あんぱん』での熱演を通じて、中沢元紀はその存在感を強固なものにした。彼の高い演技力と、小栗旬が率いるトライストーン事務所への所属という背景は、今後のさらなる飛躍を予感させる。今回の朝ドラ出演が、彼にとってキャリアの大きな転機となることは間違いないだろう。事務所を巡る様々な状況の中、中沢のブレイクは明るい光を放っている。
参考文献
- Yahoo!ニュース / Smart FLASH
- WEBザテレビジョン (2024年5月インタビュー)