米ユタ州ノー・キングスデモ銃撃事件、参加者死亡「治安維持活動隊」関与か

米ユタ州で１４日、トランプ政権への抗議活動である全米規模の「ノー・キングス（王はいらない）」デモ中に銃撃事件が発生し、参加者１人が死亡した。

事件発生と犠牲者

警察によると、死亡したのはアーサー・フォラサ・アー・ルーさん（３９歳）。遺族が立ち上げたクラウドファンディングページでは、彼が著名なファッションデザイナーであり、妻と２人の子どもを持つ人物だったことが明かされている。事件は、アー・ルーさんも参加していたユタ州ソルトレークシティーでの約１万人が集まったデモ中に発生した。銃撃があったのは１４日午後７時５６分ごろで、現場はパニックに陥った。
米ユタ州ソルトレークシティーで行われたノー・キングスデモの参加者たち

容疑者と「治安維持活動隊」の動き

目撃者によると、現場でライフル銃を持つ姿が目撃されたアートゥロ・ガンボア容疑者（２４歳）が、銃をデモ参加者の方へ向けて走り寄った。その際、現場にいた「治安維持活動隊」とされる２人がこれを発見し、活動隊の１人が発砲したという。発射された３発のうち、１発がガンボア容疑者に、別の１発がアー・ルーさんに命中したとされている。重傷を負ったアー・ルーさんは後に警官に発見され、その後死亡が確認された。銃で負傷したガンボア容疑者は、近くでうずくまっているところを発見され、殺人容疑で逮捕された。