選挙ドットコムは2025年6月13日告示・22日投開票の東京都議会議員選挙について、練馬区・江東区・品川区の3選挙区で情勢調査を実施しました。本稿では、提供されたデータに基づき、練馬区の中盤情勢を分析し、今後の行方を展望します。
【調査概要】本調査は2025年6月14日〜15日に練馬区・江東区・品川区の有権者を対象に、インターネット上で行われました。練馬区では1068件の有効サンプルを回収。集計にあたっては、性別や年代を実際の人口統計に合わせて補正しています。
東京都議会議員選挙2025 練馬区などの激戦区における中盤情勢調査結果グラフィック
練馬区：調査結果詳細と候補者動向
練馬区選挙区（定数7）には、現在16人が立候補しています。今回の選挙ドットコムによる中盤情勢調査の結果は以下の通りです。
立憲民主党現職の藤井氏と、自民党現職の柴崎氏が一歩リードしている状況です。
次いで、公明党現職の小林氏、都民ファーストの会現職の尾島氏、国民民主党新人の山口氏、自民党現職の山加氏、日本共産党現職の戸谷氏、れいわ新選組新人の田口氏、都民ファーストの会現職の村松氏、参政党新人の江崎氏が、当選圏内を巡る混戦の中にいます。
日本維新の会新人の若旅氏、再生の道新人の上間氏が、これを追う展開です。
その他の候補は、現時点では上位グループから引き離されている傾向が見られます。
なお、調査時点で投票先をまだ決めていない「未定」の有権者が約半数を占めており、今後の情勢が大きく変化する可能性を秘めています。
東京都議会議員選挙2025 練馬区における候補者別の情勢調査結果グラフ
支持政党別の投票動向を分析すると、以下のような傾向が明らかになりました。
自民党支持層は、自民現職の柴崎氏と山加氏の間で支持が分かれていますが、一部が都民ファースト現職の尾島氏や村松氏にも流れています。立憲民主党現職の藤井氏は、自党支持層の過半数の支持を固めているようです。国民民主党新人の山口氏は、党支持層の大部分を固めています。公明党現職の小林氏と日本共産党現職の戸谷氏は、それぞれ自党支持層をほぼ完全に固めている状況です。
特定の政党を支持しない無党派層からは、都民ファースト現職の尾島氏、立憲民主党現職の藤井氏、都民ファースト現職の村松氏などが比較的多くの支持を得ていますが、この層の多くが投票先を決めかねています。
小池知事の支持・不支持、および昨年の東京都知事選挙での投票先との関連で分析した結果、以下の点が注目されます。
小池知事を「強く支持する」層からは、都民ファースト現職の尾島氏と村松氏、自民党現職の柴崎氏と山加氏が支持を集める傾向が見られます。一方、小池知事を「全く支持しない」層からは、日本共産党現職の戸谷氏、参政党新人の江崎氏、立憲民主党現職の藤井氏、れいわ新選組新人の田口氏が比較的高い支持を得ています。
昨年の都知事選で石丸氏に投票した人のうち、再生の道新人の上間氏を支持する人は約1割にとどまっています。同じく昨年の都知事選で蓮舫氏に投票した人では、立憲民主党現職の藤井氏や日本共産党現職の戸谷氏が、比較的高い支持を得ていることが分かりました。
まとめ
東京都議会議員選挙練馬区選挙区では、立憲民主党の藤井氏と自民党の柴崎氏が現時点でリードしていますが、定数7に対して多くの候補者が混戦の中にあり、非常に激しい選挙戦が展開されています。公明党、都民ファースト、国民民主、共産、れいわ新選組、参政党の各候補が、それぞれ党支持層や無党派層、特定の知事支持・不支持層からの支持を集めようとしています。特に、約半数を占める未定層の動向が、最終的な当選者を左右する鍵となるでしょう。党派別の固め方や、知事支持・都知事選投票先との関連など、複雑な要素が絡み合う中、選挙戦終盤にかけて情勢がさらに変動する可能性があります。
調査出典
選挙ドットコム
