石丸伸二氏率いる「再生の道」、東京都議選で全候補者落選 NHKの報道姿勢を批判

東京都議会議員選挙で、石丸伸二・前広島県安芸高田市長が代表を務める地域政党「再生の道」が擁立した候補者42人全員の落選が確実となりました。石丸氏は開票状況が判明しつつある中、テレビ番組に出演し、選挙結果への受け止めや、特定のメディア報道に対する見解を示しました。

石丸伸二氏、東京都議選の結果を受けて会見に臨む厳粛な表情石丸伸二氏、東京都議選の結果を受けて会見に臨む厳粛な表情

選挙結果への冷静な受け止め

石丸氏は、NHKの東京都議会議員選挙開票速報番組に生出演しました。候補者全員の当選がまだ確実でない状況で手応えを問われると、「昨年の都知事選でもお伝えしたのですが、選挙の結果はあくまで都民の意識が可視化されたもの、それ以上でも以下でもない、という受け止めでした」と述べ、結果を冷静に分析する姿勢を見せました。

NHKの報道姿勢に強く反論

番組中、都議選の結果を踏まえて参議院選をどう戦うか、という質問が出た際、石丸氏はNHKの報道姿勢について強い違和感を表明しました。同日夕方のNHKニュースが、各党が参院選の前哨戦として都議選を捉えていると報じた点に触れ、「すさまじく違和感を覚えていました」と述べました。

さらに、「もしその党があるのであれば、どの政党なのか示していただきたいですし、仮に本当にそう言ってたとしても、NHKともあろう局がそのような表現をすべきではないと改めて強く批判をしておきます」とNHKを公然と批判。その上で、「その意味で国政は国政、地方議会は全く別物なので、再生の道としても、参院選に向けては個別のテーマを掲げて臨んでいます」と、自身の党の立場と国政選挙との違いを明確にしました。

「再生の道」独自の戦略と訴え

「再生の道」は、今回の東京都議選に臨むにあたり、独自の候補者選定プロセスを導入しました。1128人の応募者に対し、3回の試験と最終面接をYouTubeで公開するという異例の方法で42人の候補者を擁立しました。政策については各立候補者に委ねるという方針を取りました。

告示日の街頭演説では、石丸氏は「正常に機能していない今の都議会を健全化するため、新しい選択肢を示す」と訴えました。都議会の主な役割が都知事の監視であるにも関わらず、「疑似的な与野党が存在し、健全な議論が行われなくなっている」現状を批判。「与党はとにかく賛成、野党はとりあえず反対になる。この構図になると健全な議論が行われなくなり、よく分からない政策が出てきて、なぜか通っている」と主張し、都議会の健全化の必要性を強調しました。

さらに、都議になった場合の任期を2期8年に限定することや、議決において党議拘束をかけないなど、党としての独自の姿勢を示しました。「実力あるメンバーばかりなので、見定めてほしい。都政と日本の再生を目指す。どうぞご期待ください」と、候補者の質と党の理念をアピールして支持を呼びかけました。

まとめ

東京都議選において「再生の道」が目指した議会改革への道は、今回の選挙結果では実現しませんでした。石丸氏は、結果を都民の意識の表れとしつつ、自身の党の独自性と国政との明確な違いを改めて強調した形です。今後の政治活動、特に参議院選への影響が注目されます。

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