TOKIO国分太一、コンプラ違反で活動休止 会見の疑問点と現場の証言

《この度の件に関しまして、関係各所の皆様、応援し続けてくれているファンの皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。長年の活動において自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です》

6月20日、株式会社TOKIOのHPで謝罪コメントとともに無期限の活動休止を発表したのはTOKIOの国分太一氏だ。デビューから30年以上のキャリアを持つ同氏の不祥事は、世間に大きな衝撃を与えている。

TOKIO国分太一、コンプラ違反で活動休止 会見の疑問点と現場の証言活動無期限休止を発表したTOKIO国分太一氏

事態が表面化したのは6月19日、テレビ業界内で国分氏謹慎の情報が駆け巡ったことから始まった。翌20日には、長年レギュラーを務めてきた日本テレビ系の人気番組『ザ!鉄腕!DASH!!』からの降板が日本テレビより発表された。同日午後1時からは日本テレビの福田博之社長が出席し、緊急記者会見が開かれた。

会見で語られた「複数のコンプライアンス違反」と残る疑問

会見では、福田社長が国分氏による「複数のコンプライアンス違反」が過去に確認されたことを明らかにした。違反を把握した時期は5月27日であることも公表された。しかし、違反の詳細については「プライバシーの観点から」として具体的に語られることはなかった。

記者からの質問に対し、福田社長は国分氏のコンプライアンス違反について、TOKIOの他のメンバーや番組スタッフが関わっていたり、責任があったりするのか問われると、「責任はない」と断言した。さらに、他のメンバーである城島茂氏や松岡昌宏氏が違反行為を把握していたか、関与していたかという問いに対しても、「ないと思います」と否定的な見解を示した。

TOKIO国分太一、コンプラ違反で活動休止 会見の疑問点と現場の証言国分太一氏のコンプライアンス違反に関する日本テレビの記者会見会場

しかし、詳細が伏せられたまま、他のメンバーやスタッフの関与が強く否定されたこの会見に対し、ネット上では疑問の声が広がっている。《スタッフへの嫌がらせなら他のメンバーが知らないって事は無くね?》《メンバーも知らない事なのか?あれだけほぼ人生の殆どを一緒に活動して知らないとなると相当ステルス的にやっていた事なのだろうか?》といったコメントが見受けられた。

報じられるハラスメント疑惑と現場の証言

具体的なコンプライアンス違反の内容については、一部メディアが関係者の話を基に報じ始めている。『スポニチ』や『女性自身』などでは、関係者談として、国分氏が女性スタッフに対しセクハラにあたるような写真を要求したり、卑猥な動画をLINEで送ったりしていたと伝えられている。これらの報道内容は、総じて下の立場のスタッフへの何らかのハラスメント行為があった可能性を示唆している。

では、実際の収録現場での雰囲気はどうだったのか。過去の取材において、国分氏の別の顔を示唆する情報を得ている。あるテレビ局関係者は、「気に入った女性スタッフをデートに誘ったり、日常的にボディタッチが激しかったりしたと聞いています。国分さんが実際のところどういった事案に関わったのかはわかりませんが、巷で飛び交っている“セクハラ説”“パワハラ説”を聞くに、“さもありなん”というのが実際の印象です」と語っていた。

また、別の芸能プロ関係者も、国分氏の高圧的な態度について証言している。1年以上前、国分氏がレギュラー出演するトークバラエティ番組『世界くらべてみたら』(TBS系)の収録で、時間通りに始まらず待たされた際、国分氏がスタッフに激高し、「もう俺の前に現われるな」などと叱責する場面があったという。「スタッフもあっけにとられた様子で、見ていてかわいそうでしたよ」と振り返っている。

組織としての課題と今後のテレビ業界

こうした複数の証言を総合すると、『ザ!鉄腕!DASH!!』の現場だけで国分氏の振る舞いが特別に「行儀がよかった」とは考えにくい。特に『ザ!鉄腕!DASH!!』はTOKIOを前面に出した番組であり、他の番組以上にメンバーが“丁重”に扱われる傾向があるのは自然なことだろう。そのため、現場スタッフにとっては、国分氏の機嫌を損ねることは絶対に避けたい状況であったと推測される。

ここで再び疑問が投げかけられるのは、コンプライアンス違反行為そのものについて他のメンバーやスタッフが本当に何も知らなかったのか、注意を促すことはできなかったのかという点だ。

番組制作現場の環境についても、改めて問われるべき点がある。パワハラやセクハラ事案が発生した際に、スタッフや関係者がすぐに声を上げられるような風通しの良い雰囲気だったのか。メンバーの言動に対し、建設的な意見や諫言ができるような制作側の人間は存在したのか。今回の「コンプライアンス違反」を生む温床となるような状況が、現場に内在していなかったのか。数多くの懸念すべき要因が存在するはずだ。

それにもかかわらず、会見で他のメンバーや組織の責任を一切否定し、国分氏個人の問題として片付けようとするかのような姿勢は、多くの視聴者や関係者に違和感を与えている。今回の件は、一タレントの不祥事というだけでなく、日本のテレビ制作現場における構造的な課題や、ハラスメントに対する組織的な対応、そしてタレントとスタッフ間の関係性など、深く考えるべき多くの問題を浮き彫りにしている。テレビ業界全体として、今回の事態を真摯に受け止め、制作現場の意識改革や環境改善に取り組むべき時期に来ているのかもしれない。

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