滋賀・京都間の国道1号バイパス計画進む、渋滞緩和へ早期実現求める声

滋賀県と京都府を結ぶ主要幹線道路である国道1号では、長年の渋滞が課題となっています。この状況を緩和するため、新たなバイパス建設に向けた計画が進んでおり、先日、両県知事らが国に早期実現などを求める要望書を提出しました。

国道1号の現状とバイパス計画の進展

日本の大動脈の一つである国道1号ですが、特に滋賀県草津市から京都市にかけての一部区間は片側一車線で、慢性的な渋滞が発生しています。主要な代替路がないため、豪雨大雪による通行止めも課題であり、過去15年間で7回発生。近年では名神高速道路と同時に通行止めになる事態も発生するなど、府県境付近の道路網の脆弱性が浮き彫りとなっています。利用者からは「遊びに行くにも不便」「もう一本、行き来できる道がほしい」といった声があがっています。

滋賀県三日月知事、国道1号バイパス計画に関する要望時に発言滋賀県三日月知事、国道1号バイパス計画に関する要望時に発言

こうした状況を受け、国は今年度、滋賀・京都間で国道1号に新たなバイパスを建設する際のルート選定に向けた調査を開始すると発表しました。沿線自治体は国土交通省に対し、バイパス早期実現に加え、建設費用の高騰に対応するための新たな財源確保などを強く要望。滋賀県三日月大造知事は「国道1号の道がどんどん良くなっていく。京都、滋賀間の道路をよりスムーズに通したい」と述べ、京都府西脇隆俊知事も「価格・人件費の高騰にいかに適切に対応し、要望額を満額確保いただくか、地方からも大きな声を上げていきたい」と強調しました。

今後の見通し

滋賀・京都間の国道1号渋滞緩和と安定輸送確保に向け、バイパス建設に向けた調査が進むとともに、地元自治体による国への働きかけが活発に行われています。計画の早期実現には、今後のルート選定調査の進捗と、要望された財源確保が鍵となります。

参考

MBSニュース