東大生が教える!無駄な買い物をなくす賢い消費の考え方

「奮発して買ったのに、一度も着ていない服」「結局使わず、部屋の片隅に置かれたままの高級品」。多くの人が経験したことがあるのではないでしょうか。高価だから良いというわけではなく、あなたの生活を豊かにするかどうかが重要です。現役東大生であるさんきゅう倉田氏(元国税局職員、芸人)は、自身の経験をもとに、後悔しない買い物の本質を語ります。特に、ECサイトのセールなどで衝動的に買ってしまう傾向がある現代社会において、賢い消費行動を身につけることは、経済的な安定と満足度向上につながります。

セール品の落とし穴:ウォンツとニーズの見極め方

ECサイトのセールは魅力的ですが、本当に必要なものを見極めることが大切です。「安いから」という理由だけで衝動的に買ってしまうと、結局使わずに「タンスの肥やし」となってしまうことがよくあります。これを避けるためには、何か欲しいと思ったときに、「ウォンツ(want)」、つまり単なる「欲しい」という気持ちだけでなく、「ニーズ(need)」、つまり「本当に必要か」を深く考える習慣をつけましょう。

例えば、素敵なジャケットを見つけたとします。そこで立ち止まって、「いつ着るのか?」「どんな場面で活躍するのか?」と具体的にシミュレーションしてみるのです。持っているシャツやパンツ、靴とのコーディネートは可能か?いつまで着られるデザインか?今シーズン中に着る機会はどれくらいあるのか?こうした問いを自分に投げかけることで、「本当に2万円を払う価値があるのか」を冷静に判断できます。このプロセスを経ることで、無駄な買い物を大幅に減らすことができるのです。多くの人が経験する「買ってから後悔」という事態を防ぐためにも、購入前の熟考は不可欠です。

買い物で迷う様子をイメージした写真。賢い消費行動について考えている風景。買い物で迷う様子をイメージした写真。賢い消費行動について考えている風景。

一度上がった生活水準を下げる難しさ

「一度上がった生活水準は下げることが難しい」とよく言われます。これは、人は快適な生活に慣れてしまうと、収入が減少した際などに以前のレベルに戻すのが精神的に困難になるためです。和牛を日常的に食べていた人が輸入肉に切り替えることや、ハイブランドの服ばかり着ていた人が手頃な価格帯の服を選ぶようになることは、簡単なことではありません。

では、収入が変動したり、節約を意識したりする必要が出てきた場合、どうすれば良いのでしょうか?買い物の「質」を変えるのではなく、「頻度」を下げるという方法があります。毎月購入していたものを2ヶ月に1回、あるいは3ヶ月に1回に減らすのです。例えば、牛肉の購入頻度を減らし、その代わりに豚肉や鶏肉、魚などを取り入れることで、全体の食費を抑えつつ、たまに食べる和牛の質を維持することができます。このように、購入するモノ自体の質を落とさずに、買うペースを調整することで、生活の満足度を大きく損なうことなく支出を減らすことが可能になります。

お金を節約する近道は「すぐにポチる」をやめること

ECサイトのセールを見ていると、「通常5万円の高性能な掃除機が3万円になっている!これはお買い得だ!」と感じることがあります。商品の性能が良いこと、割引率が高いことから、非常にお得な買い物のように思えます。しかし、ここで立ち止まって考えるべきは、「今使っている掃除機を、この新しい掃除機に買い替えるために3万円を払う価値が本当にあるのか?」という点です。

「いいな!安い!」と感じた瞬間に、何も考えずに購入ボタンを「ポチる」行為こそが、無駄遣いの最大の原因の一つです。欲しいと思ったとき、お得に感じたときに、一度冷静になり、前述のウォンツとニーズの分析や、本当に買い替える必要があるのかといった検討を挟むことが極めて重要です。衝動的な行動を抑え、思考の時間を設けること。これこそが、結果として無駄な支出をなくし、お金を賢く節約するための最も効果的な近道と言えるでしょう。

まとめると、賢い買い物とは、セールや一時的な感情に流されず、ウォンツとニーズを明確に区別し、購入前にその価値と必要性をじっくりと考えることです。また、生活水準を維持しつつ支出を抑えるためには、購入頻度を調整するという方法も有効です。すぐに「ポチる」衝動を抑え、意識的な消費を心がけることが、経済的な自立と豊かな生活への第一歩となります。

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