ギラッド・コーヘン駐日イスラエル大使は27日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、イラン国内の核施設への攻撃について「北朝鮮の二の舞いになるのを避けるために必要だった」と主張した。
コーヘン氏は、1994年に米国のクリントン政権(当時)が北朝鮮の核施設への空爆を検討したが、交渉を通じた解決を目指した結果「12年後に北朝鮮は核実験を行った」と指摘。イランについても「平和目的だと偽り、国際原子力機関(IAEA)の査察を阻みながら、核兵器の開発を進めてきた。中東で北朝鮮と同様の事態が起きるのを容認すべきではない」と述べた。
米国とイスラエルの攻撃により、イランの核計画を「何年も遅らせた」との見方を示し、「あらゆる手段を講じて核開発を阻止し、イスラエルという国家を守る」と強調した。
コーヘン氏は、イスラエルの「自国を守る権利」を確認し、イランを「地域の不安定化の主要な要因」と非難した主要7カ国(G7)首脳の共同声明を評価し、「日本が歴史的に見て、正しい側に立ったことに感謝している」と述べた。【小泉大士】