2021年の『私が見た未来 完全版』出版以来、漫画家たつき諒氏の予知夢を記録した同書は異例のロングヒットを続け、2024年5月下旬には累計発行部数100万部を突破しました。この再燃した注目は、特に完全版で追記された「本当の大災難は2025年の7月」という記述と、それに先立つ衝撃的な夢の内容(日本列島南部の太平洋の水位上昇、その後の巨大津波)に集まっています。
一方、怪談と仏教説法を融合させた「怪談説法」で知られる光照山蓮久寺の住職、三木大雲氏は、仏教経典から未来の災厄を読み解く試みを続けています。自身の著書『お経から読み解く未来予言 仏教コード』の中でも、大災害や食糧難といった様々な災厄の可能性と、それへの備えについて説いています。そして、三木住職はたつき氏の予言に強い関心を抱き、その希望から2024年6月初頭に両者の対談が実現しました。
たつき諒氏『私が見た未来』ミリオンセラーの背景
絶版から再販、そして注目された予言
たつき氏の『私が見た未来』は、もともと1999年に出版され、その後絶版となっていました。しかし、2011年の東日本大震災後、同書の表紙に震災を示唆するような日付の記述があることが話題となり、2021年10月に『完全版』として再販されました。
この『完全版』に収録された新たな夢の内容、特に2021年7月5日に見たという「太平洋の水が盛り上がる」夢と、それに続く「東日本大震災の3倍規模の大津波が太平洋周辺国を襲う」という予言は、多くの人々の関心を惹きつけました。そして、この夢の中で示された「本当の大災難は2025年の7月」という時期が、現在の大きな注目を集める最大の要因となっています。
仏教経典から読み解く未来予言:三木大雲住職のアプローチ
怪談説法と『仏教コード』
三木大雲住職は、古典的な仏教の教えと現代的な怪談を組み合わせた独自の「怪談説法」で知られています。その活動の一環として、仏教経典、特に『仏教コード』と称する手法を用いて、未来に起こりうる災厄や社会現象を読み解き、衆生に注意喚起を行っています。
予言の奇妙な一致:2025年への注目
三木住職が『仏教コード』の執筆を進める中で、自身の解釈からも2025年頃に大きな災難が起こりうるという結論に至っていました。そのため、たつき氏の『私が見た未来 完全版』の表紙に「本当の大災難は 2025 年の 7 月に」と記されているのを見た時、自身の予言との奇妙な一致に強い衝撃を受け、「ぜひお会いしてお話しを聞きたい」との思いを強くしたといいます。
仏教コード著者、たつき諒氏と対談した光照山蓮久寺住職 三木大雲氏
運命的な対談の実現
対談実現の経緯と低緯度オーロラのサイン
多忙なたつき氏への対談依頼は困難が予想されましたが、「三木住職であれば」というたつき氏の快諾を得て、両者の対談は実現に向けて動き出しました。当初の予定から諸事情で延期されたものの、実際の対談が行われた6月初頭の数日前、日本各地で「低緯度オーロラ」が観測されました。
低緯度オーロラ、特に赤みを帯びたものは、古来より不吉な現象や大きな変事の前触れと捉えられることがありました。鎌倉時代の藤原定家が記した日記『明月記』にも、空が赤く染まる「赤気(しゃっき)」として記録されています。
赤気と経典の予言:星宿変怪難
三木住職は、自身の著書『仏教コード』の中で、一般的に「薬師経」として知られる経典に説かれる「三災七難(さんさいしちなん)」の一つ、「星宿変怪難(せいしゅくへんげなん)」に言及しています。これは、星の位置や運行に異常が起こるという難であり、三木住職はこの「星宿変怪難」が『明月記』に記された「赤気」、すなわち低緯度オーロラと関連する現象であると解釈しています。対談直前にこの現象が観測されたことは、三木住職にとって、たつき氏と会うべきという仏様の導きのように感じられたと語っています。
様々な形で示される未来の兆候と、異分野の識者による予言の符号。たつき氏と三木住職の対談は、多くの人々が不安や関心を寄せる2025年という時期、そして潜在的な大災難への心構えについて、新たな視点を提供するものとなりました。(後篇に続く)
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/7200bd2187149e3775075bd3d0a9df2192188329