妻夫木聡「あさイチ」で涙の訴え:戦後80年沖縄訪問で平和への思いを吐露

俳優の妻夫木聡が28日に放送されたNHK総合の人気情報番組「あさイチ」(月~金曜・午前8時15分)に生出演し、スタジオで感極まって涙する一幕があった。彼の真摯な姿と沖縄への深い思いが、多くの視聴者の心を揺さぶった。

戦後80年特別企画:沖縄への旅路

この日、「あさイチ」では戦後80年特別企画として、妻夫木聡が沖縄を訪れた際の様子が放送された。彼は、沖縄戦の悲劇を描いた絵画が展示されている美術館、現在の米軍基地、そして激しい攻撃から逃れるために住民が身を潜めた洞窟など、歴史的な重みを持つ場所を巡った。それぞれの場所で、妻夫木は戦争の記憶と平和への願いを深く心に刻んだ。この旅は、単なる観光ではなく、歴史を学び、未来へと繋ぐための重要な体験となった。

妻夫木聡、命の尊さと平和を語る

VTRが終わりスタジオに戻ると、MCから今回の沖縄訪問の感想を求められた妻夫木は、言葉を選びながらも率直な胸の内を語り始めた。「一言で完結できるほど、簡単な問題じゃないっていうのはあると思うんですけど、僕たちは知っていかなきゃいけないし、考えていかなくちゃいけない。忘れちゃいけない」と、歴史認識の重要性を強調。さらに、「今この一瞬があるのは当たり前じゃないと思いますね。この旅を通して思ったのは、命って紡がれていくものなんだなって、心から思いました」と続け、戦争の悲劇の上に成り立つ現代の平和と命の繋がりへの深い洞察を示した。

あさイチ生出演中、沖縄への思いを語り涙する俳優・妻夫木聡あさイチ生出演中、沖縄への思いを語り涙する俳優・妻夫木聡

ジョン・カビラとの共鳴、止まらない涙

同じくゲスト出演していた沖縄県出身のタレント、ジョン・カビラが、妻夫木の言葉に深く共感し、「うれしいです、妻夫木さんがこういう形で、熱い思いで何度も沖縄に足をお運びになって。誇りに思います」と感謝と感動を伝えた。このジョン・カビラの言葉に、隣にいた妻夫木の目はみるみるうちに赤くなり、感情を抑えきれずに手で涙をぬぐった。彼の純粋な涙は、沖縄の歴史とそこに生きる人々の感情に寄り添う、真摯な姿勢の表れであった。

視聴者からの感動と共感の声

番組放送後、インターネット上では妻夫木聡の涙と彼のメッセージに対し、多くの感動と共感の声が寄せられた。「あさイチで妻夫木聡が泣いてるし…」「妻夫木聡さん、沖縄を語るときの強い意思とか涙とか、ゴハンだよーの間の大爆笑とか、食事の感想とか、感情表現豊かで、言語化も本当に上手。この先さらに歳を重ねていかれるのが楽しみ」といった声や、「ずっと涙目で平和を訴えてる姿に感動しました」「テレビつけたら妻夫木聡さんが涙目になってる」「妻夫木聡さんの止まらない涙に胸を打たれた」など、彼の真情に心を動かされた視聴者からのコメントが相次いだ。これは、一人の俳優の感情が、平和と歴史について改めて考えるきっかけを与えた証しと言えるだろう。

報知新聞社